お金が足りません

土地の購入を決定しましたが、もちろんそんなお金を持ち合わせてはいません。ローンを組むことになります。

ローンを組むのであれば、もちろん金利の安いところが望ましいです。でも、サラリーマンは将来が安定していますが、自営業にはあまり貸してくれるところがありません。


土地を見つけるよりも前に、会社の預金を預けてあるS信用金庫に相談したことがあります。土地の概要も決まらない状態なのであくまでも事前相談だったのですが、「自営業でその額は、うちではちょっと厳しいです」とほとんど門前払いの状態でした。

このことをスウェーデンハウスの営業Hさんに話したら、S銀行を紹介してくれました。事前審査もお願いし、土地が決まったら本審査、と言う段階まで進めてあります。

でも、本命は仕事で付き合いのある税理士さんから紹介されていた、M信用金庫。

S銀行より金利が安いです。…S信金よりは高いのですが、貸してくれないところは相手にしても仕方が無いので、まずはM信金に頼んでみることにします。


土地の手付け契約は日曜日。税理士さんからM信金に月曜日に連絡が行き、その日の午後には融資担当者と支店長がうちにやって来ました。

さっそく融資の相談です。


仕事の経理状況、個人の預金状況などすべて見せ、融資の希望額を言います。

「ちょっと…大金ですね」と支店長は言いながらも「税理士の○○先生の紹介ですから、できるだけお貸ししますよ」と言ってくれます。

大金だなんてことは、僕だってわかってます。返せるかどうかも正直なところわかりません。もっとも、なんとか返せると思っているから融資をお願いしているのですが。


ともかく審査をお願いすることにしました。翌日、担当者がもう一度家に来て、簡単な聞き取り調査などがあります。

で、いつ頃返事をいただけますか? とたずねた所「2週間後の22日ごろには…」。昨日書類も見せたように、売主さんへの回答期限は20日なんですけど (^^;

まぁ、急がせたところでどうしようもありません。担当者は情報を集めるだけで、審査を行うのは審査部なのですから。売主さんには事情を話して、少し待ってもらうことにします。

「なんとか20日に回答が出せるように、本部に掛け合ってみます」とは担当氏の弁。


回答期限は、ローン審査の状況を回答する日で、特になんの強制力もありません。
 その後に設定された解約期限日までは、審査が降りない時に限って自由に契約を解除できます。この場合は手付金も全額戻ってきます。
 しかし、契約日までローンが降りないと手付金は没収、土地も手に入りません。
 回答期限は、解約期限までに解約を行うかどうかを判断する目安となる日ですので、その日までに審査結果が出ないのはちょっと問題があります。

で、何の進展も無いまま2週間が過ぎます。20日(火曜日)は僕は仕事で出かけていたので、回答は妻が受けました

「希望額より 500万円ダウンです」 …僕がいないので詳細は翌日また電話する、といって電話は切れたそうです。

21日、電話が来ました。「希望額より500万円ダウンです」 それじゃとても家が建たないんですけど…。それ以上は無理ですか? 確定ですか? 「確定です」

じゃぁ、残念です。別の銀行をちょっと当たってみるので、保留させてください。


営業のHさんに連絡。S銀行に話をしてもらいます。


本当は、M信金に「返事は2週間後」といわれた時点で、S銀行に頼むことも考えました。しかし、S銀行としては本審査をする以上依頼を前提として欲しい、その代わりに本審査は必ず1週間以内に終了する、と条件を出されていました。

すでに審査結果の回答期限日は過ぎています。実際に金銭の受け渡しをする取引日までは2週間しかありません。ここはもう、覚悟を決めてS銀行に頼むしかありません。

Hさんにそう伝えたところ、数時間後にはS銀行から電話がありました。明後日に打ち合わせ、それまでに必要な書類リストもFAXで送られてきます。

翌日は、役所に行って必要書類を一式集めます。課税証明、納税証明、住民票。あと、自分の通帳をコピーしたり履歴書書いたり。


課税証明は、自分の1年分の給料額と、それによって課税された市民・県民税の額が書かれた書類です。これを見れば給料額の証明になるようです。
 また、納税証明はちゃんと納税している証明書。課税されているが踏み倒した…ような人には、当然お金を貸したくないのでしょうね (^^;
 書類をもらうまでそれが何のために必要かわからなかったのですが、こういう証明で信用度が調査できるようです。

翌日は金曜日。本審査を申し込みます。

履歴書を頼まれていたのですが、これは仕事のスキルを見るために必要だったようです。自営業で仕事を安定してとれるかどうかは、スキルに関わっているので。

履歴書には、大手ゲーム会社に勤めていた時に関わっていたゲームタイトルも書いて置いたのですが、担当者の方がゲーム好きで「よく遊んでいた」そうです。

「あのゲーム作っていたのなら、スキルには問題なさそうですね」とのこと


事件は次の火曜日、27日に起こります。

毎週火曜日は僕は仕事で出かけているのですが、M信金の担当者がやってきました。妻が応対したのですが、「先日保留と言う回答を頂きましたが、その後どうですか?」と聞かれたとのこと。

僕はこのことを夜聞いたのですが、その時は「熱心な営業さんだなぁ」程度にしか思っていませんでした。


翌日28日。M信金の担当者が、今度は支店長と一緒にやってきました。突然の来訪だったためなんの準備もしておらず、家に上げることが出来ません。

「税理士の○○先生の紹介と言うこともありますから、いくつか条件飲んでいただければ支店長決済であと500万出しますよ」…と一方的にまくし立て、帰って行きました。一体なんなんだ。


しばらくたってからゆっくり考えます。もともと、M信金の方が金利が安いので、こちらで借りられるならそれに越したことはありません。

問題点は二つ。条件って一体なんだ? ということと、「借りることを前提」として進めてもらっているS銀行の本審査をどうするか。

困った時はHさんに連絡です。メールで状況を送っておいたら、しばらくたって電話が来ました。


M信金が貸してくれると言ってきた、と伝えると、Hさんとしては何の問題もないようです。S銀行はHさんの紹介なので、Hさんに迷惑がかかることを恐れていたのですが…

しかし、S銀行の審査結果も2〜3日中には出るはずなので、それを待ってからもう一度考えましょう、と言うことになります。


もう一つ心配事がありました。条件ってなんだろう?

翌29日、M信金に電話をして聞いてみます。「条件ってなんですか?」

M信金の考えている条件とは、同居する両親の年金受け取り口座をM信金に作ってもらう、僕ら夫婦の口座と、会社の口座もM信金に移す、と言うものでした。

他にも詳しい話をしたいので、午後にきてもらうことにします。


で、すぐに両親に電話。年金受け取り口座変えても大丈夫?

父は「それは出来ない」と言いました。すでに会社経営をやめたとはいえ、苦しい時に助けてくれた銀行の口座を年金受け取り口座にしています。これは義理の問題なので変えられない、と言うのが父の話です。

ただし、それ以外の預金でよければ移してもかまわないそうです。定期預金をある程度預けても良いとか。


M信金から、また担当者と支店長がやってきました。

父の意向を伝えると、定期を預けるということでもOKだそうです。重要なのは実際に何をするかではなく、「本来貸せないところを、条件交換で貸す」と言う形式を作ることなんです、と支店長の暴露話 (^^;

まぁ、預金獲得は金融機関にとって死活問題ですからね…。定期預金を入れるのであれば、十分な交換条件になるのでしょう。


ともかく、条件は成立しました。まだこまごました打ち合わせは必要ですが、とにかく間近に迫った土地決済を解決するために、その金額はすぐに出しましょう、と約束してくれます。

…なんとか最初の山を乗り切ったようです。これで計画は大きく進みだすでしょう。

(ページ作成 2004-08-05)

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