間取りと土地(1)

スウェーデンハウスと土地調査の正式依頼をしたのが6月6日。この後の動きは自分で思い出してもめまぐるしいです。


スウェーデンハウスの「夏至祭」があったのが6月13日。このときに、担当のHさんに土地・間取りについての希望…というより、わがままを伝えます。

二世帯同居、自宅で仕事、兄弟が集まると20人超…素直に考えると普通よりも広い家になります。もちろんそれを乗せる土地も広い場所が必要。

当初は「自転車でどこでも行くので、多少不便な場所でもいい」とか言っていたのですが、二世帯同居を考えると自分たちのことだけ考えているわけにもいかず、やっぱり交通の便がいい場所を…

これで予算は少ないって言うんだから、とんでもない要求ですね (^^;



予算は、少ないとは言っても当初予定からは随分増やしています。…でも、やっぱり少ないことは事実なの。ない袖は振れませんから。


6月21日、近所の展示場で打ち合わせをします。

設計の T さんと初顔合わせ。「まだ土地が決まらないので仮の案ですが」と前置きして、二つのプランを見せられます。

HさんとしてはA案が良いと思っていたようですが、僕らの気に入ったのはB案。そこで、次回打ち合わせにはB案をさらに突き詰め、見積もりを出してくれることに。


「ところで土地の件なのですが、こんなのどうでしょう?」

Hさんが見せてくれたのは、今住んでいるアパートから見える場所にある造成地。なんか工事しているなぁ…と思っていたのですが、8月発売の予定で造成中なんだそうです。

普通、こういう造成地はちょっと狭めなことが多いのですが、1区画だけ広く作られているため、今回の間取りならギリギリで立てられそうです。といって、実際にA案を少し改良して当てはめた図面を見せてくれました。


この造成地、値段がちょっと安いです。山を切り崩して作るひな壇だからと思いますが、提示された値段なら確かに予算内に収まります。

ただ、自分の住んでいる地域なので余計な事も知っています。この場所、たしか高速道路計画があるのだけど…。Hさんにそう話したところ、Hさんは知らなかったらしく調べてくれる約束になりました。

とりあえず、この土地がいまのところ一番の有力候補です。次回打ち合わせ時に持ってきてもらう見積もりプランは、この土地で考えましょうと言うことで決定。


家に帰ってから薦められた土地のことを調べてみます。

この土地、すぐ脇には、電車が通っています。とはいえ、現在住んでいるアパートもその電車の沿線なのでこのことはそれほど問題と思いません。この電車、ローカル線で騒音もそれほどひどくないですし、我慢できるレベルでしょう。スウェーデンハウスなら遮音性能も高いし。

ただ、高速道路予定地を調べてみたら…電車よりも土地に近く、本当にすぐ脇を通る予定でした。

騒音はまだ我慢できるけど、排気ガスは嫌だなぁ…。これが判明した時点で、この土地はしばらく保留。まだ造成中で全体像がわからないこともありますし、発売が近づいてからもう一度検討してもいいでしょう。


「しかし、値段が魅力なのも事実。いい土地が見つからない場合、この土地にするかも」

と妻に言うと…妻としては庭がほとんど取れないのが不満な様子。まぁ、僕も庭は欲しいんだけど、この予算だと家が建つ土地を買うだけでも精一杯なので…

「良い土地無いかなぁ…」とうわごとのようにつぶやきながら、妻がインターネットの不動産サイトを眺めています。


ここ半年ほど、なんとなく土地を探していて「不動産に出物はない」ということが良くわかりました。

もし出物があるとすれば、それは競売物件でしょう。競売なので値段は一概に言えませんが、相場の6割程度が普通だと言います。

しかし、競売にかかるような物件は大抵借金のカタに差し押さえられたものです。二重三重に抵当権がつけられていたり、先住屋が陣取っていたりのトラブル含み。トラブル解消に金がかかり、結局相場より高くなった、なんて話も聞きます。

テレビで見た話ですが、不動産屋によっては、そんな競売物件専門のところがあるとか。ここはプロの専門知識でトラブルを解消し、その手数料を上乗せした額で転売するそうですが、それでもまだ相場より安いらしいです。


「こんなの見つけたけど、どう思う?」 6月23日の晩、妻に見せられたのは、3件の土地情報でした。

2つは駅から比較的近くにあって、値段もそれなり。ただし、薦められている造成地と同程度の値段で、面積が広いです。

残る1つは、自転車で行くにはギリギリの距離。というか、この地名の住宅地は半分以上山の上だったはず。でも、値段がすごく安いです。坪単価で周辺の価格の半値以下。そして、75坪と言う広い敷地。

…どう考えても山の上の山林でしょ、これって。目の前が道路じゃなくて空地って書いてあるし。でも、気になるので H さんにメールします。「この3件の土地情報、どう思われますか?」


翌日、自転車で75坪の土地を見に行きます。山の上の山林だと思うけど、万が一にも良い土地かも知れませんから。

…見つけられませんでした (^^; だって、不動産物件の紹介情報って、わざと位置が特定できないように書いてあるのだもの。


不動産屋は、土地を持っているのではなくて仲介するだけのことが多い。売主は早く買い手を見つけたいため、複数の不動産屋に仲介を依頼する。不動産屋にとって一番怖いのは、「情報を見た人が勝手に土地を見つけ出し、売り手と直接売買契約をしてしまうこと」だ。
 だから不動産情報は、微妙に位置が特定できないように書いてある。どこら辺の住宅地、周辺のスーパーまで何分、水道ガスあり、などなど、生活に必要な情報はあるが位置はわからないようにしてあるのだ。

しかし、帰り道に「住宅情報タウンズ」をもらったところ、まさに探している土地の情報が出ていました。

今度は、ちょっと違う情報も出ています。先に入手した情報と総合して…地図の上で位置を予想します。多分このあたり…


さらに翌日、もう一度土地を見に行きます。前日は目と鼻の先まで来ていながら気づかなかったようです。

そして…見事に、それらしい空地を発見しました。驚いたことに、安い理由が全くわからないような良い土地でした。


この土地、何でこんなに安いんだろう? 妻と一緒に考えをめぐらせます。

一番の可能性は、この土地の地盤が非常に弱いこと。歩くとちょっとふかふかしています。すぐ隣が田んぼですし、その田んぼの一部を埋め立てて売ろうとしているのかもしれません。

分譲地ではないので、非常に変形した細長い土地になっています。これも安い原因と考えられます。上に高圧電線が通っています。これも安い原因でしょう。目の前の道が非常に細く、車が通るのは苦労しそうです。これも安い原因でしょう。

でも、それだけで周辺の相場の半額まで落ちるだろうか? まったく理由の想像がつきません。でも、僕はこの土地を気に入りました。高圧電線はちょっと気になりますが僕は「高圧電線の下にいると癌になる」説を信じませんし、排気ガスの中で暮らすよりはずっとマシです。


家に帰ると、Hさんから電話がありました。「あの土地の情報がわかりましたよ」。実は自分で発見して見て来ました、といったところ Hさんに驚かれます (^^;

で、見たなら話が早いということで相談。あの土地ってなんであんなに安いんでしょう?

元田んぼと言う可能性は低そうだ、とHさんの知り合いの不動産屋は言っていたそうです。畑ならありえそうな固さらしいですが、この場合地盤の弱さは問題にはなりません。

ちなみに、地盤が弱くて補強工事をする場合、Hさんのいままでの経験では最大300万かかったそうです。もしそうだとしても、あの土地は安すぎます。

他に問題がありそうなのは道が狭いこと。工事の時に工事車両が入れないと、人手で運ぶために搬入料金が高くつくそうです。でも、これもHさんの経験では50万程度。そこまで考えても、あの土地は安すぎます。

ともあれ、不動産屋が詳細を調べてくれているので、次の打ち合わせでは報告できるだろう、とのことでした。


しかし、こんなに安い土地に落とし穴はないのだろうか…。それが不安です。不動産に出物はないと思うのだけど…

(ページ作成 2004-08-05)

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