LlamaTone
Llama は、状況によって音量などを自動的に調整してくれます。
でも、音量だけでなく、「着信音」そのものを変更したいことだってあるでしょう。
しかし、これが案外厄介な問題を持っているのです。
Android では、各種アプリ上で鳴らす着信音を選択できます。
しかし、その「音」はアプリ固有のデータです。
セキュリティ上、他のアプリからデータを参照したり、変更したりすることは出来ません。
というわけで、音量は Llama から操作できますが、着信音そのものは変更できないのです。
…正攻法ではね。
正攻法でだめなら搦め手で、と言うわけではありませんが、「状況によって着信音を変更する」ための仕組みが、LlamaTone です。
着信音を選択する際、Android は「Tone Picker」というアプリを利用します。
このアプリは、通常はシステムに内蔵されています。しかし、別アプリで置き換えることも可能です。
Llama では、LlamaTone という名前で Tone Picker の置き換えが出来ます。
そして、LlamaTone で音楽を選ぶということは、つまり「別アプリが、着信音に関する権限を Llama に委譲した」ことになるのです。
LlamaTone を使うには、下準備が必要です。
先に「状況によって」着信音を変える、と言うように書きましたが、ここで言う「状況」として、現在のモードを見ます。
つまり、モードごとに音量を設定するように、モードごとに「使いたい着信音」を設定する必要があります。
設定は、複数作ることが出来ます。
たとえば、GMail の着信音と、Twitter の着信音は別々に設定できます。
まずは、適当なモードの設定画面に入ります。一番下の辺りに「LlamaTone」という項目があります。
ここで、「LlamaToneを作る」とすると、名前をつけるように求められます。例えば「GMail」などと名前をつけましょう。
名前を決めると、音楽を選ぶように求められます。
ここで音楽を選べば、このモードでの GMail の着信音が設定できました。
同じ名前で、別のモードにも設定を行ってください。面倒くさければ、同じ内容をコピーする機能もあります。
すべてのモードで着信音の設定が終われば、準備完了。
GMail を起動し、設定画面で着信音を設定します。
ここで、着信音を設定するアプリとして「LlamaTone」を選び、音楽として先ほど設定した「GMail」を選択します。
これで設定完了。
以降は、Llama のモードに応じて、着信音が変化します。
2012.8.7 に公開された最新β版では、LlamaTone には「リミッター」をつけることが出来るようになりました。
これは、着信音が鳴り過ぎてうるさい、という状況に対処できます。
たとえば、リミッターを1分に設定すると、着信音を鳴らしてから30秒後に新たな着信があった場合、着信音を鳴らしません。
この場合、着信音を鳴らしてから1分1秒後に着信すると…まだ鳴りません。
リミッターは「最後に着信してから」の経過時間を見ているためです。
さらに待って、着信音を鳴らしてから2分2秒後に着信すると、今度は着信音が鳴ります。
最後の着信から、1分1秒が過ぎており、リミッターである「1分」を越えたためです。
つまり、着信が「バースト」(連続)している間は、そのバーストがどんなに長い期間続こうとも、音を鳴らさないように出来るわけです。
私事で恐縮ですが、僕は仕事でサーバーの自動監視をしていて、サーバーにエラーがあると携帯宛にメールが届きます。
エラーが起きるときは「連続して出続ける」ことが多いため、そのままではメールが連続して届きます。
こういう場合に、LlamaTone を使うと、無駄に騒ぐのを止めることが出来ます。
#僕の場合、バースト時の抑制の仕組みを監視サーバー側に入れているため、連続したエラーではメール自体が抑制されるのだけど。