13日(水)納棺当日。
急だったので兄弟は都合がつかず、僕と兄夫婦だけ…のつもりだったのですが、次兄が来れることになりました。
また、北海道の長姉も、直前に連絡が来ました。
木曜に来る予定を早め、水曜午後に到着するのでぎりぎり参加できるかも、という状態。
遺体は長兄の家に帰ってきて布団に寝かせていたので、納棺も長兄の家で行います。
とりあえず、長兄、次兄、僕の三兄弟がそろったところで納棺の儀を開始。
末期の水をとり、体を拭き清め、死に化粧を行います。
死に化粧の前に顔の産毛をそります…とやっている最中に、長姉夫婦到着。
ここからは、化粧だからと女性意見も入り、明るい雰囲気で話が進みます。
お母さん、もともとそれほど化粧をしなかったよね。
使っていた口紅とかまだあるから、それを使ってもらおう、などなど。
以前から痴呆でもありましたし、皆の心の中に覚悟ができていたから、それほど湿っぽくならない。
できるだけよい形の葬式にしようと前向きな姿勢になります。
死に化粧が終わり、死に装束を着せます。
これからあの世への長い道中。足袋を履かせ、脚絆を巻き、手甲をします。
紐は縦結びにしてください、と葬儀社の人に言われます。
縦結びって普通は使いませんが、何でですか? と聞いたら、後で説明します、と。
説明では、長い道中なのでほどけないようにしっかりした縦結びにします、とのことでした。
いや、縦結びはすぐほどける結びだから…
死を特別なものとして、普通とは違うことをする習慣があります。
着物のあわせを逆にしたりね。
順当に考えて、縦結びするのは、こちらが原因でしょう。
死に装束も終わったら、布団のシーツを皆でつかむ形で、棺の中に移動します。
葬儀社の人が周囲を整え、納棺終了。
すでに遺影が出来上がっていましたが、これは長姉が母の頼みで撮った写真でした。
父の葬儀の時、遺影にする良い写真が無くて苦労したので、遺影にする写真を今のうちに撮っておいて、と言われたのです。
良い写真でした。葬儀社の人が加工してくれましたが、ほぼ元の写真のまま。
遺影とは別に、葬儀の際に想い出の写真などを飾ってくれるそうです。
納棺が終わって葬儀社の人が返った後、母が保存していたアルバムをみんなで開きます。
僕の知らない僕の写真がたくさんありました。赤ちゃんの時の写真とか。
家族全員が映っている写真は、謎のシチュエーションでとっていることが多い。
これは、父が人が集まると「せっかくだから」と全員で写真を撮りたがったせい。
だから、家族写真にその時たまたまいた誰かの友達が映っていたりする。
母が若い時の写真も出てきました。
中学や高校の時の写真、昔の「女学生さん」という感じで、かわいい。
あと、20歳になる前に撮ったと思われる、思い切り気取った可愛い笑顔の写真。
母も気に入っていたようで、アルバムの写真横には母の字でコメントがついていました。
こういう写真、アルバムに糊付けされていてはがせないのですが、長兄の娘(僕から見て姪)が、スマホアプリで接写し、フォトプリンタで印刷してくれます。
…こういう技術って、昔は写真店に頼まないとできなかったのに、今ではこういうことに特化した専用アプリとかあるのね。
同じテーマの日記(最近の一覧)
別年同日の日記
17年 アメリカが日本製のパソコンに100%関税をかけた日(1987)
申し訳ありませんが、現在意見投稿をできない状態にしています。 |