コロナ、オミクロン株が猛威を振るっている。
今日は1日の感染確認が、東京で過去最多の2万人越えだそうだ。
全国だと、昨日の集計で1日8万人越え。
自分が罹患した昨年夏のデルタ株の時よりも感染者数は多く、幸いなことに重症者数は少ない。
なので、医療現場の人は大変そうだけど、まだ「医療崩壊」というほどの状況にはなっていない。
というニュースで始めて見たのだけど、より至近な話としては、次女(小6)が学年閉鎖で、今日から自宅待機となっている。
学校で配布された iPad を持ち帰り、朝の会はオンラインで。以降はすでに課題を出されているので自習。
オミクロンの話をそろそろ記録しておくか、と思ったのは、こちらの方がより強い契機となっている。
…が、記録しておこう、と思っても、特に書きたいことはそれほどないのだよね。
ワクチンのブースター接種は、今年の頭くらいから始まっている。
しかし、接種率が上がらないのだとか。
年寄りから順に接種なので、上の年齢層が積極的に受けてくれないと、下の世代に順番が回ってこない。
テレビなどを見ていると、接種が進まない理由は明白に見える。
…のだけど、どうもそのことに言及する人があまりいないように見える。
今回、確保できたワクチンのほとんどが、モデルナです。
そして、「ファイザーがいい」と言ってモデルナを敬遠して、様子をうかがっているお年寄りが多いのだとか。
そこで、テレビでは「交互接種でも大丈夫です」と呼びかけています。
これ、様子をうかがっている人が知りたいのは、多分そこじゃないのね。
一応解説しておけば、以前ファイザー製を接種した人が、今度はモデルナ製を接種する、というのが交互接種。
1回目と2回目の時には、交互接種はできるだけ避けて、同じワクチンを打つように呼びかけられた。
今回はファイザー製の確保量が少ないので、交互接種をするように求められている。
それで戸惑って接種が進まないのだろう…と見られているようだ。
これは政府か医師会かの公式見解なのだろうか。
テレビだと、アナウンサーの呼びかけは「交互接種でも大丈夫です」なのだけど、街角のインタビューでは「別の懸念」を口にする人を堂々と紹介しているので、本当の理由に気づいているように思う。
多くの人が「モデルナ製は副作用が強い」という噂を気にしていて、ファイザー製を待っているようだ。
そして、どちらにせよ情報が古い。
コロナに関しては世界中の医師が様々な研究をしているので、次々と新しいデータが出てくる。
古い話を信じ込んでしまい、それが原因で最新の話題に追随できていない、というのが今回の事象の根底にあるように思う。
交互接種を避けるように、としていたのは、ファイザーもモデルナも、治験の際に「自分たちの開発したワクチン」を2回接種した状態での防御率しか確認していなかったからだ。
両者のワクチンは違うものだが、根底となる考え方は同じだ。だから、多分交互接種でも問題なかった。
でも、1・2回目の接種が行われていた夏~秋にかけては、大丈夫だと言い切るほどの根拠に乏しかった。
そこで「交互接種は避ける」としていたのだけど、それでもやむを得ない事情で交互接種になる人はいた。
その人たちのおかげで、今では「交互接種しても効果は変わらない」という情報が得られている。
だから今回は「交互接種で問題ありません」と言い切れるのだ。
交互接種は避ける、というのはすでに古い情報で、問題ない、が最新情報なのだ。
同じように、「モデルナ製は副作用が強い」も古い情報になっている。
日本では、ファイザー製は地域接種に回され、モデルナ製は職域接種に回された。
地域接種は高リスクであるお年寄りから開始され、職域接種は「職域」なので当然現役世代から開始された。
ここで、確かにモデルナ製の方が強い副作用が出た。
そこで「モデルナ製は副作用が強い」とされたし、「海外ではこれほど強い副作用が出ていないので、モデルナは日本人の体質に合わないのかも知れない」とまで言われた。
でも、その後で「若い世代の方が副作用が出やすい」という統計情報が、世界中から上がってきた。
何のことは無い、ファイザー製はお年寄りを中心に接種していたので副作用が弱く、モデルナ製は若者を中心に接種していたので副作用が強かった、というだけなのだ。
海外では~ というのも、多くの国では、接種の際に日本のような区分を行っていなかったためのようだ。
モデルナ製を「全年齢に」接種していて、年齢を考慮せずに統計を取っていれば、「若者だけ」の日本の統計よりも副作用が弱いように見える。
というわけで、現在はモデルナでもファイザーでも、副作用はそれほど違わない、というのが最新の情報だ。
モデルナ製は副作用が強くて怖い、というのは古い情報になっている。
人は不安になると情報を得ようとするが、一度十分な情報を得て満足すると、それ以上の情報を得ようとはしなくなってしまう。
だから、刻々と状況が変化するときに、「古い情報」を信じて行動してしまうことがある。
その行動は間違った情報に根差しているので、残念な結果を引き起こす。
いま、政府か医師会か知らないけど、発信すべきは「モデルナ製でも副作用が強いということはありません」という情報なのだと思うのだけど、多分これ言っても信用されないのだよね。
自分が信じていたのと違う情報が、土壇場の状況で提示されると、多くの人が新しい情報を疑うから。
ワクチン接種を推し進めるために政府が嘘を言っている、とか陰謀論にされてしまう。
そういう時は、最新の「結論」だけでなく、なぜその結論に至るのかを説明するしかありません。
多分、テレビなどでは時間の都合もあってそこまで深堀することが難しい。
…と思ったので、今日はそうした話を書いてみました。
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