3連休で部屋の掃除をしていたら、
…あ、この書き出し先日と一緒だな。シルバーウィークは大掃除中です。
以前使っていた PC を捨てたいと思う。
もう2年も前に今のマシンに乗り換えたのだが、「何か大事なデータが入っていると困るから」という理由で置いてあった。
2年間もそのままほったらかしなので、拾い出さないといけないような大事なデータは入っていないのだろう。
もう捨てよう。
9年前のマシンになるので、中古で売れるようなものではない。
PC リサイクルマークついているからメーカーに引き取ってもらっても良いのだけど、面倒なので適当なリサイクル業者に任せよう。
さて、以前はそうしたリサイクル業者がたくさんあった。
PC 送ってくれれば、その他の電気用品も自由に同じ箱に入れていいです…
というのが多かったので、処分に困ったがらくたをずいぶん捨ててきた。
でも、さすがに最近は「何でも自由に」ではなくなっているのね。
捨てる PC も、余り古すぎるものは受け付けて居なかったりする。
あちらも慈善事業ではないので、採算に合うような商売にしかなっていないのだろう。
(どうも、オリンピック前は基板からとれる貴金属に需要があったので、なんでも受け付けられたようだ)
データを消して…と、久しぶりに PC の電源を入れたら、いきなりエラーで起動しない。
そういえば、うまく起動しなくなって買い替えたんだっけ。
リカバリモードに入ったら、OS インストールされたパーティションがもう一つあった。
あぁ、そうだった。速度上げようとして、余った SSD があったので突っ込んでもう一つインストールしたのだった。
そちらから起動したら、起動できた。
HDD 消去か。まぁ、OS のクリーンインストールでもすりゃいいだろう、とディスクを探す。
Win 8 のインストールディスクが出てきた。そういえば、このマシンもともと Win7 だったっけ。
インストールしてみたら、OS だけインストールされて、データやユーザー設定はそのまま残っていた。
あら、よくできている。
仕方ない。できるだけデータを消そう。
新規にアカウントを作り、本来のアカウントを削除。これでアカウントに紐づいたデータは消える。
その他のデータも、見つけ出してできるだけ削除。
で、コマンドプロンプトから、
cipher /w:C:
と入力。
このコマンド、知らなかったのだけど、本来はディスクを暗号化した際に使うツール。
/w はおまけ機能で、ディスクに残されたファイル痕跡を掃除 (wipe) する。
動作を見ていたら、ディスクに作れる最大容量のファイルを作り、そのファイルの中のデータを埋め尽くし、書き込むことで痕跡を無くすようだ。
そのため、ディスクの残容量は一時的になくなり、なにかプログラムを動かそうとすると警告が出る。
ネット上で見つけた説明によれば、同じセクタに違うデータを3回書き込むことで、痕跡を完全除去するようだ。
#調査中、HDD はデジタルだから、0 などを1回書き込めば十分、3回も書くのは時間の無駄なだけ、と書いている記事を見つけた。
HDD はアナログ記録だ。そして、読みだすときに閾値を決めてデジタルにしている。
1回の書き込みでは、以前の信号の影響が微弱に残り、HDD のプラッタ(ディスク本体)を取り出して解析するとデータが読み出せてしまう、という実証実験が行われている。
家庭から出された PC に、わざわざそこまでの面倒をしたところで労力に見合わないのだが、複数回のデータの書き込みにはこの痕跡をできるだけ消す意図がある。
ひとまずデータを消して、これでいいや、と思っていたら、今回送ろうと思っているリサイクルサービスでは「事前に完全消去を」と呼び掛けられていた。
リサイクルの申し込みをしたら消去ソフトがダウンロードできるので、それで消してから送ってください。
消してない場合は、消去サービス 3000円いただきます。
なるほど、これは消してから送らねばならない。
しかし、その「消去ソフト」について調べてみると、Windows 7 までが動作対象で、8以降では動かない、と書いている人を見た。役立たずだ。
仕方ない。自分で消去ソフトを探す。
一番上の wipe-out は、Windows 上で動くソフトではない。
CD や USB に入れてそこからブートして使うソフトだ。
そのため、ダウンロードしたものを USB に入れる知識が必要となる。
多くのページで、Win32 Disk Imager を使え、と書いている。
そこで使ってみたのだが、なぜか起動しない。
情報を調べると、64bit Windows 10 ではなぜか起動しない場合があるそうで、僕がその例にあたってしまったようだ。
DD for Win なんかでも起動 USB を作れそうな気がするのだが、不安なのでいったん保留。
(ここまでで数時間かかっている)
wipe-out 、比較的古いソフトなので信頼性もある一方で、BIOS 起動のみで UEFI に対応していないとか、64bit マシンではうまく動作しないことがあるとか、古さゆえの問題もあるようだ。
これも保留とした理由。
2番目の、ディスク消去ユーティリティを試す。
こちらは、Windows 用のソフト。ただし、OS が入ったディスクを消すには、やはり USB 起動させないといけない。
USB 起動方法は、PDF ファイルをつけて懇切丁寧に解説してくれている、ということだったのだが…
解説が古い。USB 起動には Win_PE と呼ばれる、USB に入る程度の小さなサイズのウィンドウズを使用するのだが、これはマイクロソフトの純正ツールを使って作らねばならない。
そして、Windows のバージョンごとにツールが変わる。
現在使っている Windows のバージョンを調べ、それに合わせた純正ツールをダウンロードする。
この時点で、すでに PDF の説明と異なっていた。
PDF の説明ではツールダウンロードだけでよいのだが、現在は Win_PE の作成は、別のプラグインになっているため、そちらもダウンロードしなくてはならない。
そして、作成開始。
すぐに、PDF の説明通りではエラーが出る状態に遭遇。
ただ操作の説明が書いてあるだけで、それが「何をしているか」などの説明がないため、エラーにどう対処してよいかわからない。お手上げ。
このソフトを使うのは諦める。
(ここまでで数時間かかっている)
3番目、mini tool partition wizard。
有料のソフトだが、無料でも一部機能が使えるそうで、ディスクの消去もできるそうだ。
(簡単な消去のみ。何度もデータを書き込む念入りな消去は有料らしい)
Windows のソフトだが、起動ディスクを消去することも可能だそうだ。
その場合、一旦リブートして、消去ソフトが Windows に依存しない形で起動する、らしい。
早速インストーラーをダウンロードし、USB メモリに入れて、該当マシンに持っていく。
該当マシン、もう捨てるつもりだったからネットワークにつながっていないのだ。
そうしたら、インストーラーは本当にインストーラーのみで、本体をネットからダウンロードする形式だった。
ネットにつなげばいいのだけど、いろいろと面倒なことになるとわかりやめた。
(これは30分くらい)
さて、時間切れで一晩越して、wipe-out をもう一度試すことにする。
Rufus というツールがあり、起動 USB を作成できた。
実はこれも一筋縄でいかず、バックグラウンドで動作していたバックアップソフトを止める必要があった。
どうも、バックアップソフトなので USB メモリも含め、ディスクを監視してしまうようで、アクセスが競合するようだった。
もしかしたら Win32 Disk Imager が起動しなかった理由もこれかもしれないが、Rufus は競合するソフトを教えてくれるので、すぐ対応できた。
さて、ともかく起動 USB が作れたら、該当マシンで起動。
問題無く動いた。時間はかかったが、消去も問題なく終わった。
(120G SSD は 0 クリア、500GB HDD はランダム書き込みしてから 0 クリア、で消した。
SSD が1時間ほど、HDD が3時間半ほどかかった。
SSD 物理動作無いのに遅いな…SSD の苦手な書き込み作業を連続で行ったためと思う。)
HDD 消すだけで一苦労だったが、これでやっと捨てられる。
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