2020年08月16日の日記です


視野欠損  2020-08-16 22:40:59  その他

エアコン修理の完了した次の朝…13日の朝、なんか目がおかしいことに気づいた。


視野の下の方が、なんか暗く感じたり、チラついて見える。

エアコン修理が遅くまでかかり、寝不足だったので目がぼやけているのかな、と思ったが、少し仮眠して眠気をとっても変わらない。


左右の目を交互につむり、調べてみると、右目の下の方、横向きに少し弧を描くような範囲が見えていないことに気がついた。


エアコン修理についての日記は、その状態で書いていたものなのだが、この時点ではまだ「寝不足のせいなのかな」程度に考えていた。

念のため、夜は早めに寝た。


一夜明けて金曜日の朝、まだ状況は変わらない。

あ、これ目医者行った方がいいやつだ。そう判断。


しかし、金曜日は作成していたWEBサイトの公開予定があった。この公開作業は僕しかできない。

公開前にクライアントの承認が必要で、前日の夕方には連絡してあったので、早く終わったら病院に行こう…と、病院の受付時間など調べ始める。


しかし、クライアントからのOKは夕方4時にやっと出て、そこから公開作業が全部終わるまでに、6時までかかってしまった。

病院は明日行こう。




承認待ちの間、病院の情報だけでなく、このような症状が出る病気を調べる。


目の中の一部が見えない、というものでは、飛蚊症や網膜剥離があるようだ。

このうち、飛蚊症は網膜剥離の初期症状として出ることがあるらしい。


僕の場合、線状に大きな範囲が見えていないので、飛蚊症とは違う。

網膜剥離はボクシング選手のように強いダメージを頭部に受けたときになるイメージがあったのだが、特に原因がなくともなる場合はあるという。

もしかしてそうなのか? 失明にも繋がる症状だというが、初期に発見すれば大丈夫なのか?


しかし、網膜剥離の症状は、普通に「見えない」だけでなく、暗いところでも光を感じるという。

僕の場合、そういうことはない。


「光を感じる」のではなく、明るくとも暗くとも、何も感じない「グレー」の感じはある。

暗いところで光を感じるというのは、このことを言っているのか?


…何ともわからないことが多いが、不安に思っていても仕方がない。

おそらく、視野検査も必要になると思うし、病院のページには「視野検査が必要な場合は時間がかかるのでお早めにお越しください」と書いてある。


よし、朝イチで行こう。




というわけで、オープン時間の朝10時に着くように、病院に向かった。

土日もやっている眼科は近所ではここだけで、以前必要があって子供を連れて行った時は混んでいたのも、早く行った理由ではある。


しかし、幸いなことにオープン直後でまだ空いていた。

すぐに検査が始まる。


…と言っても、まずは通り一遍の検査。

自動機械で目のピント合わせの反応速度を測ったり、眼圧を測ったり。


その後、眼底写真を撮る。眼底写真ってどうやって撮るのかと思っていたが、これも、自動の視力検査とあまり変わらない機械。

撮影の瞬間に、当然ながらすごい眩しい、というだけ。


その後しばらく待って、先生の所見。

所見前に眼底写真を出してくれたが、それを見た瞬間に右目の異常箇所はわかった。


少し丸く、白くなっている箇所がある。

…カメラと同じで、網膜は上下左右が反転して映ることは知っていた。だから、網膜の上側に異常箇所がある。


意外だったのは、見えない「線状」の形とは全然違っていたこと。

ただし、線状部分に見えないところには、特に見えない部分があり、その箇所が異常部位と一致する。


…と書いたのは、写真を見た瞬間に自分で思ったこと。

先生の説明によれば、白くなっている箇所は血流が止まってしまっている箇所だそうだ。


目の病気としては比較的珍しいものだそうで、もう少し原因を調べたいという。

ついては、瞳孔を開くための目薬を使いたいのだが、これを使うと夕方まで影響があるので、それを了承してもらうことが条件だそうだ。


実のところ、そういう検査方法があるのも知っていて(以前子供がやったのだ)、予期していたことだった。

もちろん了承する。


ついでに言うと、子供は過去にこの薬を使ったときに、「片目だけすごく明るく見えて、なんか面白かった」と言っていた。

ちょっと楽しみでもあった。




さて、目薬が効くまで30分待合室で待機。

徐々に右目の光景が明るく、白飛びするようになっていく。


同時にピント合わせの機能も落ちるため、ぼやける。タブレットで小説を読みながら待っていたのだが、ちょっと読みづらい。

諦めて周囲をぼーっと眺めると、光が強く白飛びするような場所が、ピンボケ効果で虹色になる。

なるほど、子供が面白がっていたのはこれか。


#実は、治療終了後に夏の日差しの下に出たら、笑ってられないほどまぶしかった。

 片目をつぶって歩く中年男性はさぞかし怪しかっただろう。



十分に薬が効いた頃、先生の部屋に呼ばれる。

先生がレンズで覗き込みながら、光を当てて「右見て…右上見て…」と、8方向全てを見て確認を行う。


これで、写真で写らない眼底全体の検査を行ったらしい。


で、再び所見。


まず朗報。写真で見つけた1カ所以外に症状は出ていない。


血流が悪くなっている原因は血管の炎症によるもので、炎症の直接原因は不明。


そして悲報。

炎症は、静脈でなく動脈。残念ながら、動脈の方が重症になりやすい。


だから今後、この炎症箇所からつながる別の視神経も見えづらくなり、見えない範囲が横に広がるかも…


と言われた時点で、「すでに横に見えない範囲があります」と答える。

(最初に看護婦さんに言っていたのだが、そこまで詳細が伝わっていなかったようだ)


先生が示した「見えなくなる可能性」の範囲は、すでに見えないようだった。

治療は行うが、最悪の場合、この見えない範囲については今後も見えないかもしれない、と言う。



治療方針。まず、炎症を治し、血流を回復させる。

そのために、ステロイド剤服用。これは炎症を回復させ、血管の再生を早める。

それと、血流を良くする薬を服用。

血管の再生を助けるためにビタミン剤も併用し、薬が多いので胃を守るために胃薬も併用する。


ステロイド剤と胃薬は9日分、血流を良くする薬とビタミン剤は2週間分処方されたが、病院には来週の水曜日にもう一度行き、経過観察する事になった。

(珍しい症状、と言う事で、時間を置くことでより正確な情報を得られるだろう)




さて、診断後から薬を飲み始め、1日半ほど経ったが、まだ視野は回復していない。


せっかくなので、どのように視野が欠けているか正確に調べてみた。

もっとも、「正確に」と言っても、他の人に見えるものでもないし、主観でしかないのだけど。


まず、どこか目立つ物に視点を合わせ、その位置から見えない部分への「視野角」を測る。

視野内での位置なのだから、視野角以外に位置を測る方法はないからだ。


およそだが、視点から下に、腕を伸ばして握り拳ほどの位置に見えない部分がある。

これは、視点から10度程度離れている、と言う事になる。


次に、見えない範囲だが、先に書いたように軽く弧を描いている。弧のふくらみは、視野の外周に向かって膨らんでいるが、視点を中心とした円より曲率緩め。

視点からの方向としては、見えない範囲は5時から8時の位置だ。


そして、8時のあたりが特に見えづらい。これが、どうやら炎症を起こしている部分になり、5時方向に向かって、血管が伸びているが血流が止まってしまっている部分になる。


この線の太さだが、見えない部分に人差し指を横にして持っていくと、ちょうど消失する。

およそ1.5度、と言うところか。



今後回復するかわからないところだが、中心から10度下というのが非常に微妙なところで、集中してみたいものには問題ないが、周辺視野のかなり目立つところに暗い影が現れる感じ。

暗くなるというのは、左目では見えているが、右目では見えないため、そこだけ光の入ってくる量が半分になる、という現象のようだ。


10度というのも微妙で、仕事でパソコンモニタを見ていても、中央より上を見ただけで暗くなる部分がモニタ内に入る。

モニタは明るいため、通常よりもこの「暗さ」が気になるのだ。



他には、急に顔の方向を変えたりしたときに、「涙が溜まった時みたいに」立体感がおかしなところが現れる。

涙が溜まったみたい、というのは、先に書いたように下向きの弧を描くからそう感じるのだろう。


とにかく、その部分が立体感がないため、一瞬ぼやけたように見える。

これも、片目しか情報が無いためだが、すぐに周辺情報から脳が補完するようで、おかしさは一瞬で消える。



いずれにせよ、問題はこの程度だ。実は、それほど深刻に日常生活に影響があるほどではない。

もう少し中心から離れていたら本当に影響は少なかったと思う微妙な角度でもあるのだけど、その場合は気付くのが遅れてさらに重症化していた可能性もある。


まぁ、できれば回復して欲しいとは思うのだけど、治らなかったときにそれほど影響はないだろう、と自分を励ましているところでもある。





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