特にどうということもないのだけど、あまりにも時季外れの雪が降ったので記録程度に。
昨日、3月29日は雪が降った。
それも、「ちらついた」程度ではなく、地面を覆い隠すくらいまでは積もる程度に。
その前日は、春先とはいえ暖かい日だった。日中気温は 20度を超えた。
それが一転して、雪。気温も2度までしか上がらない。1日でおよそ20度下がったわけだ。
「山間部では雪の予報」と聞いてはいた。
この言葉で箱根や八王子の人は大変なのだろう、と思っていたら、うちのあたりでも降ったわけだ。
海沿いに分類される地域なのに。
僕がいち早く気づいて、「なんか雪降ってるよ」と言ったら、子供たち(特に小学生の娘二人)は大騒ぎ。
外出たい! 雪だるま作りたい! と言っているが、この時点では雨交じりで、地面につくとすぐに融けていた。
その後しばらくすると、うっすらと積もり始めるが…
これ、雪じゃないよね。あられだ。
小さな氷の粒。風が吹いて窓にあたると、バラバラと固そうな音を出す。
小6の長女が外に出て、「当たると痛い」と笑いながら戻ってくる。
えー、雪じゃないのーという小4の次女に解説する。
雪というのは、細かな氷の粒が、雲の中で湿った空気から水分を得ながら成長して、大きくなって落ちてくるものだ。
冬だから雪になるのではなく、夏でもそう。雲の中はとても寒い。
氷に限らず、結晶がゆっくり成長すると、分子の構造に従った美しい形になる。
雪の結晶が美しいのもそのため。
でも、落ちてくる間に、温まって融けると雨になる。
温度が微妙で、一度融けてからまた固まると、結晶ではなくて氷の粒の、あられになる。
さすがに3月末は暖かくて、雪のまま降ることはなかった、ということだよ。
しかし、その後も降り続け、バラバラと降っていた氷の粒は、ふわりふわりと風に舞うようになる。
うん。これはさすがに雪だ。
氷の粒である あられに対し、綺麗な結晶を作る雪は、大きさあたりの重さが小さい。
だから、あられよりも雪の方が空気の抵抗を受けやすく、ゆっくりと舞い降りてくる。
これが本当に雪なら、結晶が見られるはずだよ…と、携帯型の小型顕微鏡と黒い布を持ち、家の外に出てみる。
(注:黒い布は事前に家の外に出して冷やしておいた)
何度か雪を布に受けて、顕微鏡で覗く。
しかし、残念ながら綺麗な結晶ではない。水滴や氷の粒ではないものの、形がぐちゃぐちゃだ。
えーとつまり、これは雪というよりは、水混ざりの みぞれ だな。
子供はきれいな結晶が見られないのでがっかりしていたが、いろいろな雪の形態を見て、勉強にはなったようだ。
…雪は天から送られた手紙である。
雪という手紙を読めば、天の「気持ち」を知ることができる。
さすがに春なので、雪を降らせはしても、高空は冷え切ってはいなかったようだ。
そのため、最初は融けて雨に。
やがて、一度融けて再度固まった あられに。
最後は、融け切らないままの みぞれにまでなったが、綺麗な雪のまま降ることはなかった。
ちょっとした科学話を楽しめた雪だった。
積もった雪も、今朝にはすべて融けていた。
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