最高峰に上ってきた。
三浦半島最高峰、大楠山。
しばらく山に行ってなかったので、また行きたいな、と思っていた。
暑い夏が来る前に…と思っていたが、夏が来てしまったのでとにかく涼しそうな日を狙って。
先週末、7月29日は天気予報は曇りだった。
27日から「行ければ週末に」と思い始め、28日に子供たちに話してみると、行きたいという。
急に決めたので、準備が整っていない。近場の気軽な場所にしよう。
何も本格的な山登りをしたいのではなく、気軽に自然に親しみたいだけだ。
調べたら、最初に書いた通り、大楠山を見つけた。
最高峰と言っても 241.3m 。非常に低い。
ただ、近くに他に山もないため、非常に見晴らしがよいそうだ。
気軽に登れて、山の景色は楽しめる。
山と渓谷社の決めた「関東百名山」にも選ばれているそうだ。
百番目だけど。
最高峰、という流れで調べると、天園を歩いたときに、鎌倉市最高峰の大平山から、横浜市最高峰の大丸山まで縦走している。
近所の最高峰を踏破して回る、というのも面白いだろう。
ハイキングコースも整備されていて、1時間程度で登れてしまうというので、出発は朝9時半。
時間に余裕があるので、おにぎりも子供と一緒に作った。
家からバスで電車の駅まで行き、そこから逗子駅まで。
駅前で、どのバスに乗ればいいのだろう…と調べていると、ボランティアの方に声をかけていただいた。
夏休みの週末ということもあり、逗子では観光客を手厚く歓迎しているようだ。
大楠山に登りたい、と言うと、前田橋から行くとよいでしょう、とのお勧め。
このバスが、案外長い。30分くらい乗っていた。
10時半ごろに登頂開始を考えていたのだけど、バス停を降りた時点ですでに11時過ぎ。
バス停から少し歩くと、前田橋という橋がある。下に流れるのは前田川だ。
この前田川沿いに歩く。
近年、都市部で「川沿いに」と言えば、護岸工事された川の、護岸の上に作られた道を歩くのが普通だけど、ここはそうではない。
護岸に階段があり、川の土手に降りられる。そして、本当の「川沿い」、水に触れるところを歩いていくのだ。
よく整備された川で、散策路が作られている。川を渡るときは飛び石だ。
小2の次女でも普通に渡れるくらいに通りやすくしてあるので、飛び石と言っても難しく考える必要はない。
川沿いなので涼しいし、魚が段差を登れるように魚道が作ってあったり、小さな滝があったり、地形の変化も楽しめる。
魚道があるくらいなのでもちろん魚はいるし、蝶や蜻蛉、大きな蝸牛やキリギリスもいた。
#蝸牛は殻だけで 3~4cm ほど。ミスジマイマイのようだ。
途中、すれ違ったオジサンに「山行くなら、マムシが出るから気をつけな」といわれる。
音を出していれば寄ってこないから、歌いながら行くといいよ、とも。
お弁当を持って川遊びに来ている、子育てママさんグループがいた。子供は3~7歳くらい。
付近の人が気軽に楽しめる水場っていいな。
ちょうどその子たちが遊んでいたところに、散策路から「大楠山登山道」への分岐があった。
川から上り、やっと登山開始。すでに12時前だ。
水場を離れたので、山道は木陰といえども暑い。
さらに結構な急坂で、息が上がる。
次女がすぐに疲れたというので、時に休憩を取り、時に飴玉を舐めながら、登山道を進む。
小4の長女が元気いっぱいに先頭を歩いていたら、蛇に遭遇した。
長女が素っ頓狂な声を上げ、蛇も驚いて逃げてしまった。長男が逃げていく最後の一瞬を見たが、他に誰も見ていない。
模様はなかった、というので青大将かと思ったが、黒かったともいう。
長男は最後のしっぽしか見てないが、やはり黒かったと証言。
なんだろう?
この時点ではわからず、長女は「マムシかもしれない、蛇怖い」になってしまった。
#あとでシマヘビと判明。通常は縞模様があるが、まれに真っ黒だったりする。無毒。
これ以降は、僕が先頭を歩き、妻が最後に。
長女が蛇怖いというので、歌いながら歩く。
僕自身、歩きながら歌うの大好きで、こういう「歩け」って歌は結構知っている。
ボーイスカウトの「キャンプまであと10マイル」とか、「パトローリング」なんかも歌ってたな。
別に子供が一緒に歌うわけでもなく、僕だけが歌いながら歩いていた。
バス停から、1時間ほどで登れる登山道のはずだけど、12時半になっても先が見えない。
当たり前だ。子供に合わせて遅いペースで歩いているし、しょっちゅう休憩しているのだから。
まだ山腹だけど開けている部分があった。
どうしよう? 山頂ではないけど、お腹空いていたらご飯にする?
とりあえず休憩しながら、Google Map で現在地を確認。
山道なのでナビ機能は使えないのだけど、おそらくあと10分も歩けば、山頂手前のレーダー施設まで付きそう。
やはり頂上でお弁当、ということにして、先に進む。
レーダー施設は、急に現れた。
目の前に大きな木があって、登山道からは隠されているのだ。その木を迂回した途端に目の前に現れる。
大楠山が三浦半島最高峰であることを活かし、周囲 120km の降雨量を測る、ミリ波レーダー。
いわゆる「雨雲レーダー」ってやつだな。
レーダー施設を過ぎると、分かれ道がある。
山ふもとのバス停に向かうか、山頂への急な階段を登るか。
もちろんここは山頂へ。階段はきついけど、長くはない。
登りきると頂上。
展望台があるけど、まずはご飯食べよう。
ベンチがいっぱいあるけど、すべてのベンチに「のぼるな」とペンキで大書きされている。
何だろうと思ったけど、すぐに分かった。非常に景色が良いから、少しでも高いところから見たくなるんだ。
ベンチに土足で立つ人が多いのだろう。
木陰を選んで腰を下ろし、お弁当を食べる。
時間は1時前。気軽な山だと思ったけど、子供たちは十分に疲れたようだ。
5合炊いてきたおにぎりと、弁当箱いっぱいのから揚げは、あっという間になくなった。
展望台に上ってみる。3本の柱にまとわりつくような、不思議ならせん階段。
結構高い。周囲が全部見渡せた。
西側に江の島が見える。空気が澄んでいれば富士山まで見えるそうだ。
北側にランドマークタワーや八景島が見える。こちらの方面も、条件が良ければスカイツリーまで見えるそうだ。
南と東は、少し町はあるが、その向こうは海。視界を遮るものは何もない。
…とはいえ、良い眺望は3分も見ていれば飽きる。
展望台を降りる。
展望台の下にレストハウスがある。
持ってきた水筒の麦茶は、みんな飲んでしまった。何か買おう。
ペットボトル1本 160円したので、650ml の麦茶と、600ml の爽健美茶を1本づつ購入。
(麦茶2本欲しかったが、1本しかなかった)
親の水筒は魔法瓶なので、移し替える。せっかく冷たいの買ったからね。
下り道。
着た時とは違う、阿部倉コースから塚山コースを目指す。
衣笠コース、というのもあるのだけど、ごみ焼却施設の工事のため、現在は事実上通れない。
(迂回コースがあるが、事実上阿部倉コースを通ることになる)
結構きつい下り坂が続く。
下りは実は上りより難しいのだが、多くの人がこちらを下山道とするのもよくわかる。
途中、標識のない分岐があった。
真っすぐ降りていくと、10m 先は高圧電線の鉄塔しかなかった。鉄塔の整備道だったようだ。
標識つけてほしい、と思うけど、10m 程度なので精神的ダメージは少ない。
(間違った道に入って戻るのは、肉体的によりも、精神的に疲れる)
阿部倉温泉、という施設があり、道沿いに公衆トイレがあった。
しばしトイレ休憩。
大きな道路があり、今いる道は、その下をくぐるトンネルになっている。
その先に自動販売機が見え、何か看板がある。
スーパーでもあるのかな? あれば、何か補給できるだろう。
…先に進んでみると、造園業の会社があり、その看板だった。
自動販売機で、600ml の「富士山の水」を100円で購入。山頂で買ったお茶は、すでに飲み干していた。
さて、阿部倉コースはこのあたりで終わり。
塚山コースに進むと、JR の駅まで歩くことになる。所要時間1時間ほど。
でも、もう子供が体力的に限界だな、と思ったので、バス停を目指すことにする。
バス停に行くにしても、塚山コースに向けた道は歩かないといけない。
少し歩くと公民館があり、その前に「大楠登山口」バス停の案内標識があった。
そちらに進む。
で、すぐにバス停を見つけた。
「疲れた」といっていた子供たち、急に元気になる。
逗子駅まで、バスで 30分ほど。
駅に着いたらアイスでも食べよう…と思っていたのだけど、バス内の冷房が強すぎて、寒いくらいに。
バスから降りた時、思わず「暖かい」と喜ぶくらい。
でも、何かおやつ食べようと思っていたら、すぐに電車が来てしまった。
大船駅まで戻り、そこでやっぱりアイスを買って、休憩。
これで旅はおしまい。
じつは、朝のバスの中から「赤潮」が見えた。夜光虫だ。
長女が見たがっていたので、状況次第では車でまた見に行っても良い、と考えていた。
でも、家に帰りついたら雨が降り出した。
雨だと夜光虫の観測条件として良くない。中止。
後でネットで調べると、多少の雨でもこの日は夜光虫が多く見られたようだ。
残念だけど、疲れていたので家で休んでいたのも正解だと思うよ。
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