この日をわざわざ取り上げるかどうか悩みました。
というのも、数日前に「Linuxの25周年の日」とする記事を読んでしまったから。
まぁ、幸い今日は他にめぼしい話題もないので(笑)、取り上げることにしました。
1991 年のこの日、Linus Torvalds は、minix のニュースグループに「minix のどこが好きですか?」という投稿をしました。
以下、意訳しましょう。
minix のどこが好きですか?
minix をお使いの皆さん、こんにちは。
私は、386(486) AT 互換機用の(フリーの)OS を作っています。
(GNU 製品のような大規模で専門的なものではなく、趣味にすぎません)
4月から作り始め、やっと動かせるような状態になってきたところです。
そこで、多くの人から、minix の好きな所、嫌いなところを教えてもらいたいと思っています。
というのも、私の OS は minix に似ているのです。
(ファイルシステムの構造など、全く同じです(そのほうが実用性があるため))
現在、bash(1.08) と gcc(1.40) が大体動いています。
数か月以内には、実用的に動くようになるでしょう。
なので、この後どのような機能を作るべきか、皆が何を欲しがっているか知りたいのです。
どんな意見でもありがたいです。でも、言われた通り作るとは約束できません。
Linus.(メールアドレス)
追伸.
minix のコードは一切使っていません。
マルチスレッドファイルシステムを持ちます。
移植性はありません。(386 のタスクスイッチなどを使っています)
そして、AT ハードディスク以外のサポートは一切ありません。僕が持ってませんから :-(
これに対し、すぐに反応した人が一人。
(ソースコードが)フリーであることに期待し、移植性がないというが Amiga への移植は困難そうか、と聞いています。
Linus は、移植性のなさがどのようなものか、詫びながら詳細を解説しています。
minix と違い、ハードウェアの機能をそのまま見せ、386 の機能に頼ってしまっている部分が多数あることを示す内容です。
この返信により、minix がハードウェアを隠蔽し、メモリ管理もややこしいことに対する「不満」が次々出されます。
どうやら、新 OS ではそれらの不満が解消されそうだ。期待している、なんなら手伝う、という内容です。
でも、このときはそれで終わり。
まだまだ「Linux」の姿は見えません。
Linux が本当に姿を現したのは、3週間ほどたった 9月17日のことです。
こちらは以前「Linux の初公開日」として書いています。是非合わせてお読みください。
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