タタコット。
1995年、というのはわかるのだけど、こちらもいつ発売になったのかよく覚えていません。
Youtube の画像は、海外版の ROM を MAME で動かしたところ。
エレメカだからエミュレートも大変。まだ画面にエラー表示が出ていて、遊べません。
デモ画面のみです。
#MAME のエラーではなく、機器が正しく接続されていない、というゲームプログラム上のエラー
AM1研では主にテレビゲームを作っていたわけですが、このゲームは「エレメカ」扱いです。
通常の筐体に入れることができればテレビゲームなのだけど、特殊筐体が必要。
そして、特殊筐体なのでAM4研との共同開発、という扱いだったと思います。
ゲーム内容はもぐらたたきなのですが、「穴から出てくる」のではなく、画面を走り回ります。ゴキブリが。
そのゴキブリを、ハンマーでたたきつぶす。
画面に向かって、プラスチックとはいえ思い切りハンマーを叩きつけるのですが、もちろん画面はアクリル板で守られています。
そして、叩かれた位置がわかります。
今ならタッチパネルなんて当たり前ですが、当時ゲームに応用したのは珍しい技術。
「色物」なので、安くあげる必要があり、ボードは ST-V です。
先輩プログラマが1人で作っていたのではなかったかな。
いや、もしかしたら2人くらいいたか?
日本ではあまり売れなかったと思います。
というか、最初から日本で売れるとは思ってなかったみたいなのね。
日本では、こういうゲームにはあまり需要がありません。
でも、アメリカではまだ(少なくとも当時は)こうしたゲームは人気があったの。
日本語版が完成したら、すぐに英語版を作る作業が始まりました。
英語では Critter Crusher 。
ただ英語にして終わり、ではありません。
アメリカでこうしたゲームにまだ人気がある理由は、エレメカが Gaming 対応できるためです。
これ、法律の関係で、日本ではできないこと。
ゲームで高得点を出すと、得点に応じて「シール」が払い出されます。
このシールを集めると、景品がもらえる。
200枚集めて鉛筆、とか結構しょぼいのですが、ゲームの腕を磨くことを評価してもらえるのですね。
日本だと、ゲームセンター(七号営業)は景品を出さないと決められているので、こうしたことはできません。
タタコットの筐体写真を載せているページがありました。
素晴らしいのは、すぐ下にある Cabinets : Critter Crusher と書かれているリンクで、海外版の筐体も見られること。
比べてもらうとわかりますが、前面左側、日本では何もついていない部分に、海外版では何か機械がついています。
これが、ゲーム結果によってシールを払い出す「ディスペンサー」です。
ディスペンサーは、一般化された機械があって、ゲーム終了時に得点に応じてその機械を制御すればいいだけ。
論理的には簡単な対応です。
でも、実際にはこの「シール」は景品に直結する、金券と同じような扱いです。
ミスで過不足があってはならないし、バグでディスペンサーが動いたりしないように、制御プロトコルも厳密に作られていたみたい。
簡単だと思ったら結構制御が面倒くさい、とプログラマーの人がぼやいていました。
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