今日は、ハーマン・ホレリスの誕生日(1860)
閏日の誕生日です。珍しい!
今日の紹介を逃すと、次は4年後になってしまいます。
まぁ、普通は28日か、3月1日を「誕生日」の扱いにするのでしょうけど。
ハーマン・ホレリスは、パンチカード集計機を作成し、計算・集計事務に革命を起こした人です。
「計算する機械」は歯車式でそれなりに作られているのだけど、「データを処理できる機械」というのはそれまでなかった。
今だって、コンピューター仕事で何が重要かというと、計算よりも「データ処理」です。
ホレリスが作った集計機は、10年以上かかると見積られた集計作業を、たった1年半で終わらせています。
しかも、1年半の間に「2回集計して間違いがないことを確認する」作業まで終わらせているのです。
それまでの10倍以上の作業効率。
これを革命と言わずに何と言いましょう。
たとえば、国勢調査の場合でいえば、1人の人に関する様々なデータを、1枚のカードに入れておくのね。
そして、集計機を使うと、まず「分類」ができる。
年齢別にいくつかの山にカードを分けたりできます。
そして、枚数を数えられる。年齢別に分けた山ごとに枚数を数えれば、年齢ごとの人数分布がわかる。
集計ができる。
年収が書かれていたとしたら、年齢ごとの年収を全部足し合わせられます。
すでに人数がわかっているのだから、計算すれば年齢ごとの平均年収がわかります。
まぁ、こんな感じ。
今のコンピューターのように完全自動ではないけれど、分類したり集計したりを繰り返せば、望むデータを手に入れられるのです。
例えば、最初に年齢で分類するのではなく、家族構成(子供の人数)で分類することもできます。
すると、年収と子供の数の関係性を調べたりもできる。
これ、今のデータベースでも、「カード」が「レコード」という単位に変わっただけで、ほぼ同じ概念。
コンピューターのデータベースが広く普及したのって 1990年代後半だと思うのだけど、その100年前に同じようなものを作り上げていたのです。
#まぁ、パンチカード集計機を元にコンピューター化したのがデータベースだ、ともいえるのだけど。
IBMのパンチカード集計機は、カード1枚に 80桁の数値情報を入れられました。
後に、パンチの穴の組み合わせで文字も表現できるようにしています。
1枚 80文字です。これが、後に「1行 80桁」というコンピューター画面の基準となります。
今では画面上に自由なサイズの Windows を開けるので、1行が 80桁というイメージはないかもね。
でも、画面サイズで 640dot が基準とされやすいのも、横 8dot の英字フォントで 80桁を表示すると 640dot 必要になるためです。
もっと詳細を知りたい方は、以前に命日記事を書いていますので、そちらも併せてお読みください。
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