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02-29 ハーマン・ホレリス 誕生日(1860)
02-29 関数電卓
今日は、ハーマン・ホレリスの誕生日(1860)
閏日の誕生日です。珍しい!
今日の紹介を逃すと、次は4年後になってしまいます。
まぁ、普通は28日か、3月1日を「誕生日」の扱いにするのでしょうけど。
ハーマン・ホレリスは、パンチカード集計機を作成し、計算・集計事務に革命を起こした人です。
「計算する機械」は歯車式でそれなりに作られているのだけど、「データを処理できる機械」というのはそれまでなかった。
今だって、コンピューター仕事で何が重要かというと、計算よりも「データ処理」です。
ホレリスが作った集計機は、10年以上かかると見積られた集計作業を、たった1年半で終わらせています。
しかも、1年半の間に「2回集計して間違いがないことを確認する」作業まで終わらせているのです。
それまでの10倍以上の作業効率。
これを革命と言わずに何と言いましょう。
たとえば、国勢調査の場合でいえば、1人の人に関する様々なデータを、1枚のカードに入れておくのね。
そして、集計機を使うと、まず「分類」ができる。
年齢別にいくつかの山にカードを分けたりできます。
そして、枚数を数えられる。年齢別に分けた山ごとに枚数を数えれば、年齢ごとの人数分布がわかる。
集計ができる。
年収が書かれていたとしたら、年齢ごとの年収を全部足し合わせられます。
すでに人数がわかっているのだから、計算すれば年齢ごとの平均年収がわかります。
まぁ、こんな感じ。
今のコンピューターのように完全自動ではないけれど、分類したり集計したりを繰り返せば、望むデータを手に入れられるのです。
例えば、最初に年齢で分類するのではなく、家族構成(子供の人数)で分類することもできます。
すると、年収と子供の数の関係性を調べたりもできる。
これ、今のデータベースでも、「カード」が「レコード」という単位に変わっただけで、ほぼ同じ概念。
コンピューターのデータベースが広く普及したのって 1990年代後半だと思うのだけど、その100年前に同じようなものを作り上げていたのです。
#まぁ、パンチカード集計機を元にコンピューター化したのがデータベースだ、ともいえるのだけど。
IBMのパンチカード集計機は、カード1枚に 80桁の数値情報を入れられました。
後に、パンチの穴の組み合わせで文字も表現できるようにしています。
1枚 80文字です。これが、後に「1行 80桁」というコンピューター画面の基準となります。
今では画面上に自由なサイズの Windows を開けるので、1行が 80桁というイメージはないかもね。
でも、画面サイズで 640dot が基準とされやすいのも、横 8dot の英字フォントで 80桁を表示すると 640dot 必要になるためです。
もっと詳細を知りたい方は、以前に命日記事を書いていますので、そちらも併せてお読みください。
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日曜日、子供たちと久しぶりに理科ハウスへ。
昨年11月末に行って以来だな。
ここは相変わらず面白い。
この日は中学生の女の子グループや、科学好きのお母さんと娘さんが来てたり、女性比率が高かった。
女性でもやっぱり理科が好きな人ばかりで、視点が鋭い。
そして、その鋭さが男とは違う、ということが面白い。
細かなことがいちいち新鮮に感じられる。
プラネタリウムで、「1時間にどれだけ空が動くか」という話が出た。
答えは結構みんな知っていて、15度。
じゃぁ、1日後の同じ時間の空はどれだけ動いているか。
公転が360度を365日で行うので…1度にちょっと足りないくらい! という答え。
ここでは正確性を求めてないから、これでいい。
遊んでいて夕方帰る間際、急に思い出して、タイガー計算機で 360/365 を計算してみる。
まず、タイガー計算機で割り算をする、というのが知らない人には難しい。
さらに、小数点以下まで計算を続けるのが難しい。
これを実演してみよう、という意図だった。
答えは 0.9862。まぁ、そんな感じだろう。
でも、あっているかどうか確かめようと、スマホを出して電卓アプリで計算。0.986301。
タイガー計算機は、1桁づつ求めて精度を上げていくので、最後の桁が多少違うけど、あっている。
…と、この話はどうでもいいんだ。
問題は、このとき出した電卓アプリを見て、周囲の小学生が「わっ! なにそれ! すげー」ってなったこと。
√程度なら普通の電卓にもついているけど、Sin Cos とか Log とか π とか書かれたボタンがあるのに驚いたようだ。
もちろん、理科ハウスなので、小学生でもこの程度の関数は知っている子ばかりが集まっている。
あぁ、これは関数電卓、と教えてあげる。
いろんな関数が使える、という説明と、これはスマホアプリだけど、本当の電卓もあるからお小遣いためて自分で買いな、とそそのかす。
スマホだったら、安いのは2万円出せば手に入る。
本物の電卓だと、3万円くらいするかなー、と。
このとき、「本物」として僕の頭にあったのは、最近の関数電卓はグラフとか描けるんだなー、と数年前に調べたときのやつだった。
でも、単に計算ができればいい奴なら、もっと安く売っていたね。千円で十分買えた。
というのも、帰り道に買い物に寄ったスーパーの文房具コーナーに売っていたから。キャノン製で税込み990円だった。
うちの長男、釘づけ。パッケージ裏の説明を読んで、複素数も計算できる! と驚いている。
じゃぁ、-1 を√してもエラーにならないのかな、とかいろいろ聞いてくるが、その機種を買ってみなければそれはわからない。
さっき「自分のお小遣いで買いな」と理科ハウスで言った言葉を覚えていて、お小遣いで買いたいという。
まぁ、おもちゃを買いたいというよりずっと有意義な買い物だろう。
小学五年生、自分で貯めたお小遣いで、関数電卓お買い上げ。
家に帰って、わくわくしながら説明書を読んでいる。
複素数を使うには、複素数モードにする必要があった。じゃぁ、-1 は、実数部が -1 、虚数部が 0 ということで…√。
エラーになった。複素数の√って、実数のルートと意味合いが変わってくるからね。
モード切替した時点で、√は使えなくなるようだった。
しかし、それは些細な事。
最近円周率を 20桁まで暗記していた長男、πボタン一発で10桁の円周率が出てくる、ということに喜ぶ。
Sin / Cos が、デグリーでもがラジアンでも計算できることに喜ぶ。
計算式通りに入れれば、優先順位も考慮して正しく計算してくれることに喜ぶ。
ともかく、長男にとってはとってもわくわくするおもちゃのようだ。
今朝は、「算数好きの友達に自慢する!」と言って、いつもより早く学校へ行った。
自分も小学生の時に初めて「自分の電卓」を手に入れてうれしかった覚えがあるので、電卓をおもちゃとする嬉しさはよくわかる。
僕の場合、父が仕事で使っていた古い電卓を譲り受けただけで、特別な機能はなかったけど。
#今は懐かしい FL 管のもので、内部計算が常に表示されている。
掛け算程度なら瞬時に出るけど、√キーを押すと、激しく動く数字が見られて楽しかった。
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