2016年01月04日の日記です


テニスとインベーダー  2016-01-04 13:59:23  その他

昨年秋から放送していたらしいのだけど、普段テレビを見ないので、年末年始に初めて日清カップヌードルの以下のCMを見た。



ほぉ、と思って調べてみると、CGではなく、実際に作ったインベーダーに、実際のボールをぶつけてもらって撮影したそうです。


でも、僕が調べたかった内容に触れた記事はないし、CM作成側もその意図はないようだ。




このCMを見て、僕は「すごくよく わかっている」と感心したのでした。

でも、それは思い過ごし。


思い過ごしだけど、美しくまとまっている。偶然を引き寄せたのであれば、それはもはや必然。


というのも、インベーダーゲームとテニスにはもともと深い関係があるから。



よく最初のテレビゲーム、と呼ばれるものに「PONG」があります。

それ以前にもテレビゲームはあるのだけど、まぁ、今はどうでもいい話。


この PONG は、テニスゲームです。

その後、PONG が発展して BREAK OUT になりました。


日本語では「ブロック崩し」として知られるゲーム。

PONG は二人用でしたが、一人で壁打ちテニスをやるゲームになりました。


ただ、BREAK OUT では、壁打ちテニスでぶつけた壁が「壊れる」のね。

設定としては、刑務所の中で行われる「レクリエーション」としての壁打ちテニスを装いつつ、囚人が壁を壊して脱獄する、ということになっています。

BREAK OUT って、「脱獄」の意味があるからね。



この BREAK OUT は大ヒットゲームで、ほかの会社も続々真似をした。

でも、真似をしていても本家は超えられない。そこで、タイトーの人が少し発展させてみよう、と考えた。


ブロックが動いて、下に向かってせめて来たら面白いのではないか。

でも、ブロック崩しでは玉を自由に動かして「狙う」ことは難しい。ブロックが動いてしまうと、偶然ぶつかるまで耐え忍ぶだけのゲームになってしまう。


そこで、自由に狙ってブロックを「撃てる」ようにした。

ブロックを撃つのだと、「玉を拾えないと終わり」というのができないから、相手も攻撃してくるようにした。


こうなると戦争ゲームなのだけど、殺し合いというのは殺伐とする。

当時はスターウォーズなどのSFが流行していたので、「異星人が攻めてくる」という設定にして、血なまぐさい感じを避けた。



これで出来上がったのがスペースインベーダー。

だから、スペースインベーダーと BREAK OUT は、直接的につながっている。




冒頭のCM、テニスボールでインベーダーを撃破する。

これを見た瞬間に、BREAK OUT とスペースインベーダー… もともと繋がったものを混ぜて実写化した、と瞬時に理解した。


でも、この理解が勘違いで、そんな意図はなかったようだ。

とはいえ、先に書いたように、美しくまとまっている。必然だと思う。



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