妻と一緒に携帯電話を乗り換えました。
今までドコモで、FOMA & Android。
Android 端末も、ほとんど通信せずに一番安い料金プランを使っていましたので、一般的に見て携帯に使っている料金は安かったと思います。
でも、最近はSIMフリーの流れとMVNO業者(詳細後述)の台頭で、普通に通信してももっと安くできるようになってきた。
じゃぁ、乗り換えてみよう。
詳細は先に書いたのですが、僕名義で2回線持っていたのを、MNP(電話番号を維持したままの乗り換え)でMVNOに乗り換えようとしたら、「1人1回線契約しかできない」という罠に引っかかりました。
罠に引っかかってから気づいたけど、これ当然なのね。
もともと、大手でも1人1回線しか契約できない、というのが国としてのルール。
大手は、法的なテクニックを駆使してこの網を潜り抜けているだけ。
こちらも詳細は上のリンクを読んで。
で、仕方がないから2つの業者に契約しました。
DMM Mobile と、Biglobe 。どちらも、別の理由でそれぞれ人気のある大手 MVNO 会社です。
ここで、MVNO について説明しておきましょう。
携帯電話は、事実上大手三社(ドコモ、au、ソフトバンク)だけがサービスを展開しています。
3社しかない、というのは寡占状態。総務省は、もっと会社を増やして競争させたいと考えています。
そこで、MVNO という枠組みが作られました。
大手の「回線」の利用権をまとめて買い上げ、それをユーザーにリセールする業者のことです。
まとめ買いすることで安くしてもらって、大手よりも安い金額で売ることで勝負する。
ただし、安くするために省けるものは省きます。サービスなど悪くなる。
大手は「回線」を貸してくれますが、交換機に当たる部分(携帯電話からインターネットに接続するサーバ)は自分で用意する必要があります。
そこで、大手から MVNO で借りた回線に、交換機などのサービス部分もつけて、さらにリセールする業者が現れます。
MVNE 業者、と呼ばれます。MVNE からサービス自体の提供を受けて、事務手続きや会員管理だけを行う MVNO 業者、というものも存在します。
ドコモが「製造元」だとすれば、MVNE が問屋、MVNO が小売店で、我々の元に届く…という感じでしょうか。
DMM Mobile は純粋に MVNO 会社で、MVNE が IIJ、ドコモの回線を利用しています。
Biglobe は MVNE もやっている会社で、やはりドコモの回線を利用しています。
IIJ は技術的に優れているのですが、やっていることが「通好み」というか、一般的にわかりにくいところがあります。
でも、理解して使えば非常に優れている。DMM は、IIJ 系の中で…というか、現状 MVNO 業者の中で一番安いプランを持っています。
それに対して、Biglobe はバランスが取れています。IIJ ほど技術的な優位点はありませんが、ややこしいことを考えずに使えるように工夫されている。
値段は DMM より高いのですが、比較的安いプランをもっています。
そして、MVNE 会社ですから非常に安定性があります。
先に、DMM と Biglobe はそれぞれ人気がある、と書いたのはそのためです。
さて、DMM と Biglobe に同日に申し込みました。
より正確にいえば、DMM を 30分くらい先に申し込んでいます。
ちなみに、ネットだけで完全に申し込みができます。本人確認書類も、デジカメや携帯で免許書などを撮影して送ればいいだけ。
Biglobe もほぼ同じ流れで申し込みができるのですが、最初に「本人確認書類が必要」と言われるのに、最後まで提出するところがありません。
申し込むと同時に Biglobe 会員になっていて、メールアドレスも新規に発行されるのだけど、このメールアドレス宛に Welcome メールが来ています。
そして、このメールを読まないと、次にやるべきことがわからない。
今発行されたばかりのメールアドレスなんて見てませんがな。
まぁ、このメールを見ると「契約者情報のページがあるので、確認しておこう」ということと「いつも使っているメールアドレスを、連絡先アドレスに登録しよう」ということがわかる。
契約者情報ページを見に行くと「本人確認書類が未提出だ」というアラートが出ていて、そのリンク先から提出ができます。
提出しないと事務手続きが始まらないので気を付けましょう。
ちなみに、メールアドレスも登録しておいたら、しばらくして「申込受付メール」が届き、その中で本人確認書類の提出方法が書かれていました。
Biglobe のメールアドレスに届いたメールを読まないといけない、もしくは発行された ID で契約者情報ページを見ないといけない、ということに気づかないと、いつまでたっても申し込みが終了しない仕組み。
すごい落とし穴だ…
#すでに Biglobe 会員の人が申し込む、という前提で考えられているように思います。
先に動きがあったのは、Biglobe 。
申し込んだのは 12月 3日の午後3時ごろなのですが、5日の午前中に SIM が郵便で届きました。
開封すると、堂々と「ドコモUIM」と書いた、2つ折りの台紙が入っています。
台紙には「ドコモ UIM」と書いたプラスチックのカードがつけられています。
UIM は、ドコモでの SIM の呼び方です。
UIM は User Identity Module で、U は「利用者」。
SIM は Subscriber Identity Module で、S は「契約者」。
ドコモの回線を利用するために、回線を使う「鍵」となる SIM は、ドコモのものなのですね。
一緒に使い方の説明の紙が入っていて、これは Biglobe によるもの。
詳細省くけど、「お急ぎの方は Biglobeに電話」と、フリーダイヤルの番号が書いてあります。
で、電話して切り替えを頼むと、2時間ほどでドコモが解約され、同時に Biglobe が使えるようになります。
ドコモの解約は、今まで使っていた電話が「圏外」になることでわかる。
圏外になった時から、Biglobe で電話が使えるようになるので、「電話が使えなくなる期間」がありません。
次に DMM。
12月 5日の午後3時ごろにはドコモの電話が使えていたのですが、夕方6時くらいには圏外になりました。
DMM 側で、処理が終わったことを意味します。
配送手続きが終わったらメールで連絡が来る、と書いてあったのだけど、この時点でメールが来ていない。
電話使えない状態になったけど、配送大丈夫かな?
#その後、8時ごろにメール届きました。
SIM 自体が郵送で届いたのは翌日 6日の、朝10時ごろ。
開封すると、SIM の台紙は DMM のものでした。付属のプラスチックカードは Biglobe と同じドコモのものだったのですが、裏返しに取り付けられていて、ドコモだと一目ではわからないようになっています。
これを入れればすぐに DMM で電話が使えるようになります。
逆にいえば、半日ほど電話が使えない期間があるわけです。
ドコモ SIM であることを隠そうとするかどうか、考え方が異なっているんだな、と思って、改めて両社の WEB ページをよく見てみます。
Biglobe SIM のトップページでは「ドコモと互換性が高いから安心」であることを前面に押し出していました。
ドコモの携帯端末なら、SIM フリーでなくてもそのまま使える。
ドコモの回線なので、カバーエリアもドコモと一緒、など。
対して DMM のページでは、「ドコモ回線を利用している」ことを極力隠しているようです。
あくまでも、DMM オリジナルの電話サービスという位置づけ。
トップページから「DMM Mobileについて」のページに行き、その中から「サービスエリア」のページに行くと、ドコモ回線を利用している、という説明があります。
それ以外では、ドコモ回線の説明はなし。
どちらが良い、悪いではなく、会社の考え方の違いが出ていて面白い。
さて、実際の使用感。
といっても、Biglobe のほうは妻のスマホに入れているので、僕はちょっと使わせてもらった程度。
まぁ、同じ回線だから同じ速度だよー、というのが事実。
交換機の性能もあるのだけど、ちょっと使った程度ではどちらも問題があるとは思わない。
うちでは二人ともほとんど外出しないので、二人とも音声通話付き 1G のプランを契約しています。
「高速通信付き」では、一番通信容量が少なく、安いプランです。
DMM が 1,260円で、Biglobe は 1,400円。
Biglobe は初月無料で、もちろん 1G 使えます。
DMM は初月は日割り計算になり、使用できるデータ量も日割りです。(830M でした)
使えなかった分は、1か月分に限り翌月に繰り越し。これは両社とも同じ。
使い切った場合、200Kbps の低速通信になります。これも同じ。
両社とも、音声通話は完全にドコモ任せなので、料金など同じです。
後で書きますが、この料金を半額にする仕組みを提供しているのも同じ。
SMS も「音声通話」に少しだけ文字データを載せる、という通信方法なので、こちらの料金も同じ。
月額料金が安いから、ドコモみたいな「無料通話分」なんてないよ。
以下、DMM というか、IIJ 系だけの機能。
まず、低速通信時も、「1回の通信で 75Kbyte までは速度制限しない」ようになっています。
バースト転送、と呼ばれています。
WEB を見たりメールしたりするときには、速度制限は事実上ありません。
動画を見たり、アプリをインストールしたり、という大きなデータのダウンロード時には制限されることになります。
この「低速通信」は、利用できる転送容量を使い切った時だけではなく、アプリを使うことで、任意に切り替えができます。
カーナビを使いながら音楽をストリーム配信して聞く、という程度の利用用途だと、低速で十分です。
実測してみても、50~100Kbps 程度しか使ってませんでしたから。
#Yahoo! カーナビと、Google Play のストリーム配信を「中品質」で使用。
こんな用途なら、低速通信に回線を切り替えて置けば、転送容量を温存できます。
…もともと、過去の実績から言えば、僕は 1か月 1G も使わないのだけどね。
Biglobe だけの機能も紹介しないとフェアではないですね。
うちは使わないのだけど、電話をかける人が多い人は、Biglobe は「通話パック」があります。
月650円払うと、1時間分の通話の権利が付いてくる。
1分10円程度、と思えば、携帯の通話料としては安い方かと思います。
何の工夫もしないと、Biglobe も DMM も通話は 30秒20円です。
両社とも、これを半額の 30秒10円にするアプリは提供しています。
Biglobe の通話パックなら、これをさらに安くできるわけです。
もっとも、携帯大手3社は「通話し放題」プランも提供しています。
どうするのが一番得かは、本人の使い方次第でもあるので、自分で考える必要があります。
我が家は電話ほとんどしないから、30秒10円にするアプリを入れる、というので十分。
#家族観通話は Hangouts 使います。
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