2015年12月07日の日記です


2つの格安SIM  2015-12-07 12:27:02  コンピュータ 歯車 家族

妻と一緒に携帯電話を乗り換えました。


今までドコモで、FOMA & Android。

Android 端末も、ほとんど通信せずに一番安い料金プランを使っていましたので、一般的に見て携帯に使っている料金は安かったと思います。



でも、最近はSIMフリーの流れとMVNO業者(詳細後述)の台頭で、普通に通信してももっと安くできるようになってきた。

じゃぁ、乗り換えてみよう。




詳細は先に書いたのですが、僕名義で2回線持っていたのを、MNP(電話番号を維持したままの乗り換え)でMVNOに乗り換えようとしたら、「1人1回線契約しかできない」という罠に引っかかりました。


罠に引っかかってから気づいたけど、これ当然なのね。

もともと、大手でも1人1回線しか契約できない、というのが国としてのルール。

大手は、法的なテクニックを駆使してこの網を潜り抜けているだけ。


こちらも詳細は上のリンクを読んで。


で、仕方がないから2つの業者に契約しました。

DMM Mobile と、Biglobe 。どちらも、別の理由でそれぞれ人気のある大手 MVNO 会社です。




ここで、MVNO について説明しておきましょう。


携帯電話は、事実上大手三社(ドコモ、au、ソフトバンク)だけがサービスを展開しています。

3社しかない、というのは寡占状態。総務省は、もっと会社を増やして競争させたいと考えています。


そこで、MVNO という枠組みが作られました。

大手の「回線」の利用権をまとめて買い上げ、それをユーザーにリセールする業者のことです。


まとめ買いすることで安くしてもらって、大手よりも安い金額で売ることで勝負する。

ただし、安くするために省けるものは省きます。サービスなど悪くなる。


大手は「回線」を貸してくれますが、交換機に当たる部分(携帯電話からインターネットに接続するサーバ)は自分で用意する必要があります。


そこで、大手から MVNO で借りた回線に、交換機などのサービス部分もつけて、さらにリセールする業者が現れます。


MVNE 業者、と呼ばれます。MVNE からサービス自体の提供を受けて、事務手続きや会員管理だけを行う MVNO 業者、というものも存在します。



ドコモが「製造元」だとすれば、MVNE が問屋、MVNO が小売店で、我々の元に届く…という感じでしょうか。



DMM Mobile は純粋に MVNO 会社で、MVNE が IIJ、ドコモの回線を利用しています。

Biglobe は MVNE もやっている会社で、やはりドコモの回線を利用しています。


IIJ は技術的に優れているのですが、やっていることが「通好み」というか、一般的にわかりにくいところがあります。

でも、理解して使えば非常に優れている。DMM は、IIJ 系の中で…というか、現状 MVNO 業者の中で一番安いプランを持っています。


それに対して、Biglobe はバランスが取れています。IIJ ほど技術的な優位点はありませんが、ややこしいことを考えずに使えるように工夫されている。

値段は DMM より高いのですが、比較的安いプランをもっています。

そして、MVNE 会社ですから非常に安定性があります。



先に、DMM と Biglobe はそれぞれ人気がある、と書いたのはそのためです。




さて、DMM と Biglobe に同日に申し込みました。

より正確にいえば、DMM を 30分くらい先に申し込んでいます。


ちなみに、ネットだけで完全に申し込みができます。本人確認書類も、デジカメや携帯で免許書などを撮影して送ればいいだけ。


Biglobe もほぼ同じ流れで申し込みができるのですが、最初に「本人確認書類が必要」と言われるのに、最後まで提出するところがありません。


申し込むと同時に Biglobe 会員になっていて、メールアドレスも新規に発行されるのだけど、このメールアドレス宛に Welcome メールが来ています。

そして、このメールを読まないと、次にやるべきことがわからない。

今発行されたばかりのメールアドレスなんて見てませんがな。


まぁ、このメールを見ると「契約者情報のページがあるので、確認しておこう」ということと「いつも使っているメールアドレスを、連絡先アドレスに登録しよう」ということがわかる。


契約者情報ページを見に行くと「本人確認書類が未提出だ」というアラートが出ていて、そのリンク先から提出ができます。

提出しないと事務手続きが始まらないので気を付けましょう。


ちなみに、メールアドレスも登録しておいたら、しばらくして「申込受付メール」が届き、その中で本人確認書類の提出方法が書かれていました。


Biglobe のメールアドレスに届いたメールを読まないといけない、もしくは発行された ID で契約者情報ページを見ないといけない、ということに気づかないと、いつまでたっても申し込みが終了しない仕組み。

すごい落とし穴だ…


#すでに Biglobe 会員の人が申し込む、という前提で考えられているように思います。




先に動きがあったのは、Biglobe 。

申し込んだのは 12月 3日の午後3時ごろなのですが、5日の午前中に SIM が郵便で届きました。


開封すると、堂々と「ドコモUIM」と書いた、2つ折りの台紙が入っています。

台紙には「ドコモ UIM」と書いたプラスチックのカードがつけられています。


UIM は、ドコモでの SIM の呼び方です。

UIM は User Identity Module で、U は「利用者」。

SIM は Subscriber Identity Module で、S は「契約者」。


ドコモの回線を利用するために、回線を使う「鍵」となる SIM は、ドコモのものなのですね。



一緒に使い方の説明の紙が入っていて、これは Biglobe によるもの。

詳細省くけど、「お急ぎの方は Biglobeに電話」と、フリーダイヤルの番号が書いてあります。


で、電話して切り替えを頼むと、2時間ほどでドコモが解約され、同時に Biglobe が使えるようになります。

ドコモの解約は、今まで使っていた電話が「圏外」になることでわかる。


圏外になった時から、Biglobe で電話が使えるようになるので、「電話が使えなくなる期間」がありません。




次に DMM。

12月 5日の午後3時ごろにはドコモの電話が使えていたのですが、夕方6時くらいには圏外になりました。

DMM 側で、処理が終わったことを意味します。


配送手続きが終わったらメールで連絡が来る、と書いてあったのだけど、この時点でメールが来ていない。

電話使えない状態になったけど、配送大丈夫かな?


#その後、8時ごろにメール届きました。



SIM 自体が郵送で届いたのは翌日 6日の、朝10時ごろ。


開封すると、SIM の台紙は DMM のものでした。付属のプラスチックカードは Biglobe と同じドコモのものだったのですが、裏返しに取り付けられていて、ドコモだと一目ではわからないようになっています。


これを入れればすぐに DMM で電話が使えるようになります。

逆にいえば、半日ほど電話が使えない期間があるわけです。




ドコモ SIM であることを隠そうとするかどうか、考え方が異なっているんだな、と思って、改めて両社の WEB ページをよく見てみます。


Biglobe SIM のトップページでは「ドコモと互換性が高いから安心」であることを前面に押し出していました。


ドコモの携帯端末なら、SIM フリーでなくてもそのまま使える。

ドコモの回線なので、カバーエリアもドコモと一緒、など。



対して DMM のページでは、「ドコモ回線を利用している」ことを極力隠しているようです。

あくまでも、DMM オリジナルの電話サービスという位置づけ。


トップページから「DMM Mobileについて」のページに行き、その中から「サービスエリア」のページに行くと、ドコモ回線を利用している、という説明があります。

それ以外では、ドコモ回線の説明はなし。



どちらが良い、悪いではなく、会社の考え方の違いが出ていて面白い。




さて、実際の使用感。

といっても、Biglobe のほうは妻のスマホに入れているので、僕はちょっと使わせてもらった程度。


まぁ、同じ回線だから同じ速度だよー、というのが事実。

交換機の性能もあるのだけど、ちょっと使った程度ではどちらも問題があるとは思わない。



うちでは二人ともほとんど外出しないので、二人とも音声通話付き 1G のプランを契約しています。

「高速通信付き」では、一番通信容量が少なく、安いプランです。

DMM が 1,260円で、Biglobe は 1,400円。


Biglobe は初月無料で、もちろん 1G 使えます。

DMM は初月は日割り計算になり、使用できるデータ量も日割りです。(830M でした)


使えなかった分は、1か月分に限り翌月に繰り越し。これは両社とも同じ。

使い切った場合、200Kbps の低速通信になります。これも同じ。



両社とも、音声通話は完全にドコモ任せなので、料金など同じです。

後で書きますが、この料金を半額にする仕組みを提供しているのも同じ。


SMS も「音声通話」に少しだけ文字データを載せる、という通信方法なので、こちらの料金も同じ。

月額料金が安いから、ドコモみたいな「無料通話分」なんてないよ。




以下、DMM というか、IIJ 系だけの機能。


まず、低速通信時も、「1回の通信で 75Kbyte までは速度制限しない」ようになっています。

バースト転送、と呼ばれています。


WEB を見たりメールしたりするときには、速度制限は事実上ありません。

動画を見たり、アプリをインストールしたり、という大きなデータのダウンロード時には制限されることになります。



この「低速通信」は、利用できる転送容量を使い切った時だけではなく、アプリを使うことで、任意に切り替えができます。


カーナビを使いながら音楽をストリーム配信して聞く、という程度の利用用途だと、低速で十分です。

実測してみても、50~100Kbps 程度しか使ってませんでしたから。


#Yahoo! カーナビと、Google Play のストリーム配信を「中品質」で使用。


こんな用途なら、低速通信に回線を切り替えて置けば、転送容量を温存できます。


…もともと、過去の実績から言えば、僕は 1か月 1G も使わないのだけどね。




Biglobe だけの機能も紹介しないとフェアではないですね。

うちは使わないのだけど、電話をかける人が多い人は、Biglobe は「通話パック」があります。


月650円払うと、1時間分の通話の権利が付いてくる。

1分10円程度、と思えば、携帯の通話料としては安い方かと思います。



何の工夫もしないと、Biglobe も DMM も通話は 30秒20円です。

両社とも、これを半額の 30秒10円にするアプリは提供しています。


Biglobe の通話パックなら、これをさらに安くできるわけです。



もっとも、携帯大手3社は「通話し放題」プランも提供しています。

どうするのが一番得かは、本人の使い方次第でもあるので、自分で考える必要があります。



我が家は電話ほとんどしないから、30秒10円にするアプリを入れる、というので十分。


#家族観通話は Hangouts 使います。




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