これはこぼれ話。
結構有名な話ですが、僕もうわさに聞いただけなので真偽のほどは定かでないです。
「3研はセガラリーを作った」と先に書いたのですが、この開発スタッフには、ナムコでリッジレーサーを作ったスタッフが参加していた、そうです。
セガラリー作成中は、僕は手相占いの締切直前でした。
セガの仮眠室は AM3 研と同じ階にあり、仮眠室前の廊下に、セガラリーのテストプレイ筐体が置いてあった。
会社に泊まった時は、寝る前と朝起きた時、1回づつセガラリーを遊ぶ、というのが日課でした。
(これでこのゲーム大好きになって、セガサターン版はレーシングハンドルと共に購入)
ナムコのリッジレーサーは、ドリフトしながら走る感覚を表現した、新しいタイプのレースゲームでした。
基本的には舗装路を走ります。
ゲーム上は「レース」ということになっていて違法性は無いのですが、公道を走る感じ。
当時、ドリフト族とか、峠族とか、公道でのレースが「暴走族」に変わって問題視されていた時代。
#頭文字Dの漫画のヒットは、もう少し後ですね。
セガラリーでは、ドリフトの感覚を「ラリー」としてさらに高めました。
砂利道、泥道、舗装道など、走っていてタイヤのグリップ感が違うのがわかる。
レースゲームとしてそれまでとは明らかに違うものでした。
で、この開発に、リッジレーサーのノウハウが伝えられていた、というのね。
開発の人が入ったのが事実として、それがどの程度影響があったのかなどは不明ですが、いきなり「高いレベルで」登場したセガラリーだから、信憑性のある噂でした。
一方、バーチャファイター2の人材がナムコに転職し、「鉄拳」の作成に関わったというのも有名な話。
こちらも真偽のほどや、その影響力はわかりません。
でも、鉄拳が他の「類似ポリゴン格闘」に比べて明らかにレベルが違ったので、こちらも信憑性がある。
同時期に期せずに起こった「人材交換」でした。
そして、何よりも信憑性を裏打ちするのが、このあとセガとナムコの人事部の間で交わされた密約でした。
ナムコは、セガから転職してくる人材を採用しない。セガも、ナムコから転職してくる人材を採用しない。
ゲーム作りのノウハウは一番の財産ですから、人材流出を抑えることがまず大事。
ナムコとセガは共に大手でしたし、立地も近く、互いに転職する人が多かったのは事実です。
そういう環境だから、簡単に人材が流出してしまう。
お互いに気軽に転職できない環境を作れば、人材流出を抑えられるのではないか。
…どうも、そういう判断だったようです。
この件、後にセガを辞めて転職を試みた先輩が、ナムコで「セガの人事部と協定があって」と断られコナミに行った、という噂を聞いて信憑性が高まりました。
でも、一番の信憑性の裏打ちは、後に「ナムコとセガが互いの転職者を受け入れない、という密約をしていた」という記事が新聞に出てしまったこと。
職業選択の自由に反する、と労基署から注意勧告を受け、この密約を破棄した、という記事でした。
鉄拳とセガラリーに、互いの人材流入があったか、僕は噂でしか知りません。
しかし、その影響で交わされた…と噂された密約は、確かに存在していたようでした。
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申し訳ありませんが、現在意見投稿をできない状態にしています。 【ぐらら】 セガラリーをディレクションの佐々木建仁さんがその前はナムコでリッジレーサーのプロジェクトに関わったますよね (2016-07-13 16:53:16) |