3年近く前に、鎌倉から港南台まで尾根伝いに歩く、天園ハイキングコースを家族で歩いたことがある。
また歩きたいな、と思いつつ、あの時は子供たちが疲れて大変だったという思いもあった。
なんとなく、今年の春ごろから「今年なら大丈夫じゃないか」と思い始め、少し前から「行くなら暑い真夏ではなく、そろそろか」と思い始めた。
で、昨日梅雨のさなかなのに天気予報が外れて綺麗に晴れた。
これは、今日行ったらどうだろうと急に思った。
思った理由の一つは、朝ラジオのアウトドアレジャー番組で「今日は潮干狩りに適しています」と言っていたためだ。
先に書いたように天気予報が外れて晴れ。じゃぁ潮干狩り行くか、と思って詳細情報調べたら、干潮が出かけやすい時間にかかっているという意味合いで「適している」というだけで、実はそれほど適してなかった。
じゃぁ山歩き行くか、と思ったけど念のために「晴れたから遊び行こうと思うけど、海と山どっちがいい?」と子供に聞いてみる。
2対1で山、だった。じゃぁ山に行こう。
そこからお弁当用にお米を5合焚きはじめ、おにぎりを作って家を出たのは 10時過ぎ。
山に入るのは、11時前だった。
梅雨の合間だから、多少は予想していたが道がぬかるんでいる個所が多い。
とはいえ、致命的なほどにはぬかるんでいない。むしろ、場所によっては全く雨の影響を感じない。
おにぎり以外に、おやつとしてバナナチップスをと、出る直前に目についたので「サクマドロップス」を持ってきていた。
(サクマドロップス、防災用に購入してあったのだけど、賞味期限が切れたばかり)
歩きはじめて 30分ほどで、早くも次女が「疲れた」と言い出す。
もうちょっと歩いたらお昼ごはんだよ、と言ってもダメな感じだったので、飴をなめさせると元気が出て歩き出した。
全員飴をなめながら進む。
すぐに、鎌倉市最高地点となる大平山山頂に付く。
ここでお弁当…と思っていたのだけど、まだ時間的に少し早いし、今飴をなめたばかり。
でも、「景色がいいからおにぎり食べよう」と子供が言うので、1個だけ食べる。
ちょっと歩いて天園の茶屋へ。
大平山山頂から少し進んだところに市境があり、この茶屋は横浜市になる。
そして、横浜市の最高地点。159.4m だそうです。
後で書くけど、横浜市の「最高峰」ではないけど「最高地点」だというのがミソ。
山としては、山頂が鎌倉市になっているからね。
長男は前回歩いたときのことを覚えていて、前回は咲いてなかったけどアジサイが綺麗、と言ってました。
前回秋だったから、流石にアジサイは咲いてなかった。
また飴をなめながら進む。
次女は遅れ気味で僕と一緒に歩くのだけど、トトロの「さんぽ」を歌えば、ご機嫌で歩く。
疲れたと言いながらも、自力で歩くのだから体力が付いたものだ。
時々、ぬかるみが道全体に広がり、大人なら足を大きく広げて上手く歩けば大丈夫だけど、次女にはどうしようもない個所がある。
そういう時だけ、ちょっとだけ抱っこ。これは体力の問題ではない。
左手にずっと、霊園が見える。
歩いても歩いても、霊園。一体どうなっているのか。
1時近くになり、前回もお弁当を食べた市境付近の広場へ。
先に「天園の茶屋は横浜市」と書いたのだけど、山道は基本的に尾根伝いに進んでいて、市境も尾根伝いにある。
道は横浜と鎌倉を行ったり来たりしながら進むことになるのだけど、それでは整備もままならないので、霊園を超えて「本格的に横浜市」に入るまでは、鎌倉市が管轄しているようだ。
横浜市に入ると、上郷にある、横浜自然観察の森(以前、NHKの番組「モリゾー・キッコロ 森へ行こうよ」でよく使われていた)の端を通るようになる。
ここからが、本格的に横浜市の道となる。
ここで本格的にお弁当。
東京電力が送電設備の更新工事をしている、というのは、ハイキングコースのところどころにお詫びが出ていて知っていた。
でも、この広場には資材運搬用のモノレールが設置されていた。
モノレールの進む方角が今回のコースから外れるので、どこに繋がっているのかは未確認。
横浜市側は整備されていて歩きやすい…と前回思ったのだけど、今回はそれがあだとなった。
平坦に整備されているところが多く、平坦なので水はけが悪い。
鎌倉市側ではぬかるみはそれほど多くなかったのだけど、横浜市側はぬかるみも多い。
でも、山道なのにコース設定がちゃんとされていて、自然と親しむための情報板や、コースを示す番号標識も多い。
子供たちは、この番号を探す「遊び」をしながら元気に進む。
あいかわらず、時々飴を要求されたり、道端で何か見つけて立ち止まったり、ペースは遅いのだけど楽しみながら進んでいった。
横浜自然観察の森と金沢市民の森の境を通り、金沢市民の森の端を歩いていく。
途中の分岐で「こっちに行くと、以前に遊びに行った金沢動物園。横浜で一番長い滑り台がある」と教えると、次女が行きたがった。
それはまた今度ね、と約束が増えた。
すれ違ったおじさんが、そっちの道に行くと見晴らしが良いよ、と教えてくれた。
子供たちは、すでにそっちの道に入って行く気満々。
見れば、階段が続いている。ちょっと坂がきついけどね、とおじさんは言って去って行った。
階段、どのくらい登るのだろう…と思ったけど、たいした距離じゃなかった。
次女に合わせてゆっくり上ったけど、大人なら多分3分かからない。
横浜市の最高峰、大丸山だそうだ。156.8m。
先ほど書いた天園の茶屋は 159.4m 。最高峰だけど最高地点ではない、微妙なところ。
でも、風景は確かにすばらしい。
ベンチやテーブルなどもあり、ガスストーブもってきて料理して食べている人もいた。
金沢市民の森を離れるあたりで、ベンチがあるのでいったん休憩。
前回もここで休憩したよね、と長男はよく覚えていた。
バナナチップスを食べる。
僕が好きだから、というのもあるのだけど、持ち運びやすい固さ・食べやすい適度な柔らかさ・腹持ち・適度な甘み…などなど、こういう時のおやつには最適だと思っている。
さらに瀬上市民の森の端を通るコースに移り…ずっと端を通れば、前回通ったのと同じコース。
もうゴールが近づいてきて、子供もまだ体力があるようなので、少し遠回りしてみる。
瀬上市民の森は、中央付近に池があるので、そちらにすすむ。
…階段を、すごい勢いで下っていく。これ、後でその分登らないといけないのではないか、と思うと、ちょっとコース取りを誤ったかな、とも思う。
階段の途中に、「希少植物なので草刈りはしないでください」と書いて、ロープで囲んだエリアがあった。
どうも、この市民の森を守っている団体が2つあって、草刈りなどの労働作業を請け負っているグループと、この市民の森の自然を守っているグループに分かれているようだ。
互いのグループが連絡を取り合って環境を守っている。素晴らしいと思う。
階段の下まで行くと、湿地帯の中に木で橋を架けたような遊歩道が…
ここは尾瀬か。周囲の自然はあえて手付かずな感じで、ところどころ川のせせらぎがあって素晴らしい。
先に進むと小さな池があって、これが地図にあった池かな、と思ったけどそうではなかった。
ベンチと机が置かれた場所があった。池の上休憩所。ちょっと休憩。
机の下はちょうどよい日陰のようで、シノブシダが茂っている。
別に珍しいシダではないけど、環境が良くないと生えない、と妻が教えてくれた。
ここはメインコースから外れているので、誰も人が来ない。
耳を澄ませると、風で木々が揺れる音が聞こえる。とても落ち着いた、良いスペースだ。
しばらく休憩して出発しようとすると、誰かが落としたと思われる「ゴミ」を見つけた。
ワインのコルク栓。
ゴミを残すのは褒められたことではないが、このスペースでワインを飲もうとしたことにはセンスの良さを感じた。
この先に、目的の池があった。
すぐそばに笹が生えていて、長女が「笹舟作りたい」というので、しばらく皆で遊ぶ。
さらに先に進み、池の下広場に。ここにも机などが置かれている。
ここから先は、川が流れているので川沿いに歩く。
実は、この川のずっと下流に暮らしていたことがある。
その時…子供も生まれる前に、妻と一緒に「川の上流まで行ってみよう」と、途中までは自転車で来た。
でも、その時は「市民の森」に入ってしまうところで引き返した覚えがある。今回、その先を見た形。
川沿いには、里山保存を目的とした田んぼが作られていたり、蛍やトンボのためのビオトープがあったりした。
ここの蛍、ヘイケボタルだそうだ。そんなところにもセンスの良さを感じる。
ゲンジボタルは光が強いので好まれて、良く養殖される。見ごろは1週間程度。
でも、光が弱いヘイケボタルも、その可憐さが美しい。見ごろはゲンジの後、1か月程度。
ちなみに、我が家の現在暮らしている場所から歩いて5分程度の場所でも、養殖されたゲンジボタルが毎年みられるし、家の庭には時々ヘイケボタルが出る。どっちもかわいらしい。
川沿いに進んで、市民の森を抜けると、急に町の中だ。
栄高校の裏手にでる。
ここから港南台まで歩くが、ここで次女は疲れたというので負ぶってあるく。すぐ寝てしまった。
長男、ここまでは元気だったのに、町の中は疲れると言いながら歩く。
実際、アスファルトは歩いていて疲れる。自動車のための道路であって、人が歩く道路ではない、と以前に東海道歩きした時にも思った。
港南台まで歩いて、前回と同じくドーナツを食べようと思っていたけど、「アイス食べたい」と妻が言って、子供も賛同したのでアイスを食べて終了。
子供たちも体力がついてきたようなので、次は手ごろな山を登ってみるか。
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