春の家族旅行記の続きです。
宿は、伊豆のペンション「とうてんぽーる」。
本当は、ホテルを取ろうと思っていました。
でも、家族旅行の計画が忙しくてなかなかたてられず、1週間前に慌てて予約しようと思ったら、結構値段の高いホテルしか残ってなかったのね。
ペンションじゃダメ、ということは無いのですが、個人経営であるペンションは、当たり外れがある。
ホテルより安い反面、はずれを引くと「安かろう悪かろう」になります。過去に、ここははずれだった、という宿にも何度も当たっている。
#安いし、ペンションのオーナーの人柄に触れるのも楽しいのでそれなりに使ってますが、子供もいると品質が安定していないといろいろ難しい。
いろいろ探した中で、評判も悪くないし、値段も高くないし、何よりも料理がおいしそうだったのでここに決めました。
この宿、大当たり。伊豆に行く人は使うといいよ。
まぁ、ペンションの当たりはずれと言うのは、オーナーと気が合いそうかどうかの問題なので、万人には勧めにくいのですが。
まず、ペンションと言いながら部屋はホテルみたいです。
食事をする家と宿泊する家が別で、宿泊棟の方はいくつかの個室に分かれている。
最大で4人部屋なのですが、うちは5人家族。
値段は変わらずに2部屋とってもらうこともできるのですが、「狭くても1部屋で」とお願いしました。
次女は添い寝でいいからと。
で、4人部屋と言いつつ、スペースは十分。
ベッドが4つしかない、というだけで、ちっとも狭くないのです。
移動式の簡易ベッドがあれば、6人でも入れるのにね、という感じ。
木造なので、周囲の部屋の人の足音などは多少響きます。
でも、その程度のことは全然問題ない、と言えるほど良い客室です。
宿泊棟の入り口には、みながくつろげる部屋が用意されています。
ボードゲームや漫画が多数置かれている。
知恵の輪もいっぱいあり、長男がチャレンジしていました。
ただ、力任せに外そうとする人がいたのか、壊れてしまっているのも多数。
風呂は部屋にもユニットバスがありますが、家族で貸切れる露天風呂があります。24時間使っていい。
ただし、時間など決まっておらず、入れたら中から鍵をかけてよい、というシステム。
混む前に入ってしまえ、と、夕食前に家族で入ります。
湯船の半分は屋根があるので、雨が降っていても大丈夫。
ただ、洗い場は露天です。冬は寒いと言いますし、春でも小雨が降っているとまだ寒かった。
脱衣場と風呂場の間にも特に仕切りは無いので、脱衣場にスマホもちこんで、夕食時間前に出られるようにアラームかけてました。
もっとも、脱衣場に時計があったので、風呂に入りながらでも時間分かったけど。
浴衣・寝巻類は無いので持ち込み。
僕は、次女の鼻血でシャツが汚れていたので、シャツを寝巻に着替えてしまいました。
シャツは部分洗いして、部屋に干しておく。
風呂を出たあとは夕食。
これが、非常にうまい。
季節ごとに手に入る美味しい食材で作るようなので、メニューは特に決まっていないようです。
この季節は、桜えびの釜めしと、魚料理が中心。刺身、スモークサーモン、イワシの甘露煮、焼き魚。
豚の角煮もつきました。
箸休めに、イカ明太が付いていたのだけど、イカも明太子も長男の大好物。
長女には明太子が辛かったようで、「いらない」というのを貰って食べてました。
こうした、箸休めの小鉢にいたるまですべてが美味い。
まだ保育園児の次女の分だけ、子供向けの別メニューを用意してくれていました。
エビフライにチキンライス、ハンバーグ…とおもったら、ハンバーグではなく、つみれを平たくして揚げたもの。
ちゃんと、伊豆の海の幸が楽しめるように工夫されていました。
次女もおいしい、おいしいと食べていましたが、結構量があるのでお腹いっぱいに。
というか、メロンとリンゴのもりあわせに、プリンまでついていたので、そっちの「デザート」を先に食べてお腹いっぱいになっちゃった。
残りは親が頂きましたが、非常においしく、片手間に作っているようなものではないとわかります。
ちゃんと子供向けでも手を抜いていない。
後で知ったのですが、宿のご主人が、元東京会館のシェフ。高級料理店出身なのです。
すべてがおいしいわけだ。
大人でも満腹になる量で、子供たちは食べきれません。
釜めしが余ったらおにぎりにしますよ、というので、おかずは全部食べ、ご飯は握っていただきました。
夜食に…というつもりで握ってくれたようですが、お腹いっぱいで食べられない。
冷蔵庫に入れて置き、翌日昼間に食べましたが、冷めても非常においしいごはんでした。
お茶などの飲み物を出してくれるタイミングも適切だし、非常に心地よい宿です。
食堂にはたくさんの魚の剥製が飾ってあります。
御主人が釣り上げたもの、とは公式WEBページを見て知っていました。
すごいねぇ、と子供と見ていたら、新聞の切り抜きが貼ってありました。
静岡の博物館が、深海ざめの剥製を作ったというニュース。
剥製を持っている人の顔、もしかして…?
魚の剥製を作る技術って特殊で、日本全国でも10人ほどしか作れないのだそうです。
飾ってある剥製もご主人が自分で作ったもので、その技術を買われて水族館の剥製を作ったのだとか。
すごい、多彩な技術をお持ちです。
関係ないけど、この家の長男はプロのレーシングドライバーになるのが夢で、すでにレーシングクラブに所属して活躍しているらしい。
雑誌記事の切り抜きなど、宿泊棟のくつろげる部屋に貼ってありました。
多芸な一家だ。
翌朝も、早めに起きて(5時半ごろ)、家族で朝湯につかりました。
風呂に入ろうとしたら、リスが慌てて逃げて行った。
リスは風呂には入りませんが、湯気で暖かいので屋根裏に隠れていたらしい。
露天ではありますが、落ち葉でお湯を汚さないために、天井にはネットを張ってあります。
このネットの隙間を、慌てながらも迷いなく潜り抜けて逃げて行ったので、あのリスは「常連」と見た。
朝風呂の後帰り支度をまとめ、車に積める荷物は積んでしまったうえで、朝ごはんまでの時間がまだあったので少し散歩。
宿は、「桜並木通り」のすぐそばにありました。
その道自体を初めて知ったのですが、今の季節、長い道路に沿って桜が満開で、昨日小雨の中を車で走っていてもとてもきれいでした。
今朝は晴れたので、ちょっと見に行ってみようという算段。
ところが、簡単に道に出れると思ったら道に迷ってしまって10分ほどうろうろ。
これが非常にいい散歩で、リスを何匹も見かけましたし、ウグイスも見ました。
桜並木を歩いていたら、脇道に入る部分に宿の宣伝看板があり、そこから入ったら1分もせずに宿に戻れました。
宿のご主人によれば、桜並木が綺麗なのは、1年でもこの10日ほどだけ、とのこと。
1週間程度は持つけど2週間は持たないというので、非常に良い時期に訪れたことになります。
宿の中庭に、木でできたブランコがあります。
そのブランコのそばに飛び石があるのですが、いわゆる「けん・けん・ぱ」になるように並んでいる。
長女が発見し、「けんけんぱ」で子供が遊び始めます。
これ、偶然かと思ったら、子供が喜ぶと思って先代のご主人が手作りしたものなんだって。
子供が見つけ、遊んでいたので喜ばれました。
朝ごはんもまた、おいしい。
焼き魚に味噌汁、温泉卵、サラダ、香の物、ごはん。他にもちょっとずつ、いろいろついてるので楽しめる。
豪勢ではないけど、丁寧に作られています。好感度高い。
ごはん食べ終わったらすぐ出発するよ、と子供に言ってあったので、食堂を出る際に「ありがとうございましたー」とあいさつ。
それはまだちょっと早い。宿泊費払ってないから。
最後に、宿の主人が子供たちに「じゃんけんしよう」、と言って来ました。
子供たちと一斉にじゃんけん。
次女だけ勝ちました。
すると、「どうぞ」とポケットからマーブルガムを取り出す。
もう一度やって、長女が勝ち、ガムを貰います。
長男のためにさらに勝負を続けるのですが、長男負け続け。
勝ったら「やっと勝ったか」と笑いながらガムをくれます。
後で次女が言ってたけど、「あのおじさん、グーしか出してなかったよー」って。
長男も気づいたので、わざとチョキを出し続けて、どんな反応するか見てたらしい。
この宿、子供向けに細かな配慮が多々見られました。
非常にいい宿です。
子供たちも気に入ったようで、また行きたい、次に伊豆旅行行くなら宿はあそこが良い、と言っています。
まぁ、伊豆ばかりでもつまらないので次の伊豆旅行は、早くても1年後でしょう。
でも、またこの宿に、というのは十分考慮してよいかと思います。
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