年末年始の家族日記をまとめておきます。
他人が読んでも面白くない話。
書いていなかったクリスマス前の話から。
今年の正月こそは、妻の実家に顔を出そう、と妻と相談していました。
もう3年前に顔を出したきり、その半年後の夏に行こうと思ったら実家の仕事が忙しくて行けず、翌年の正月は年末にメールを送ったものの、年度末の忙しさで読まれていませんでした。
昨年は妻が忙しくて行けず。今年こそ顔を出しておかないとね、と考えていました。
そんな矢先に、義兄(妻の兄)から妻に電話がかかってきます。
義母が倒れて危篤とのことでした。
夜の電話だったので、翌日実家に帰ります。
いろいろと相談もあり一泊してきましたが、峠は越えたとのこと。
ただし、意識不明のままで、年を越せるかどうかはわからない、とのことでした。
いつ訃報が来るかもわからない、と思っていましたが、何とか年は越すことができました。
1月2日、家族で妻の実家へ。
義兄は2日から仕事があったそうですが、午前中で終わったとのことで、午後4時ごろには来てくれました。
正月に親戚で集まった…と言っても、お祝いムードではありません。
当面の問題は、実家がゴミ屋敷になっていたこと。
義母は少し前から老人性痴呆の症状がみられていたそうで、物の整理がついておらず、ごみを溜めこんであったり、不要不急のものを多数買いこんであったりしたのです。
義父は家事をすべて義母に任せていたので、家事は全然できません。
義兄も義父も、痴呆症状には気づいていたそうなのですが、義兄がこまめに実家に顔を出して見守っていた、とのこと。
義母が倒れた後も、3日と開けずに実家に顔をだし、義父のために食事など用意しているとのことでした。
(妻は義父の食事を一番心配していて、レトルトや缶詰を大量に買って行きました。)
そして、ゴミ屋敷となっていた家は、義姉(義兄の伴侶)がかなり片づけてくれたようです。
妻曰く「足の踏み場もないほど」だったのが、生活導線は確保されていました。
でも、棚や引き出しの中まではまだ手が回らない状態。
妻の心配事として、包丁がすべてなまくら、というのがありました。
切れない包丁を無理に使うことは危険です。
家から砥石を持っていったので、僕が研ぎます。(中学の頃…ボーイスカウト在籍中から、刃物を研ぐのは好き)
その間に、妻は庭木の手入れ。義母は植物が好きで庭に沢山植わっていたのですが、伸び放題になっています。
子供たちはと言うと、義父が庭で面倒を見てくれました。
義母が植えた植物は食べられるものが多く、隼人瓜、白茄子、柚子が大量に実っています。
義父と一緒にこれらの収穫を楽しんでいました。
(白茄子は収穫には少し遅く、固くなりかけていましたが、すべておいしくいただきました)
包丁。非常に危機的状態。
ほぼ、刃のない鉄板です。薄い鉄板なら力で野菜くらい押し切ることができますが、そんな感じ。
普通家庭で刃物を研ぐのは中砥ですが、そんなのでは足りない。
荒砥で刃を作るところから始めます。
で、しばらくたってどれも非常に良い切れ味が復活。
一つだけ、大きく刃が欠けたままでその部分は切れないのですが、包丁が3本あったので大丈夫でしょう。
包丁研ぎが終わったので妻の様子を見に行きます。
子供たちが遊んでいる中庭とは違い、玄関側の木を剪定しています。
道路に枝が張りだしているのが一番迷惑だから、とのこと。
最初は「剪定」だったのだけど、余りにも伸び放題でどうしようもないので、枯れても仕方ないつもりでどんどん切っている、とのこと。
手伝いたいところだけど、植物知識が無いので僕は剪定は手伝えません…
どうしたものかと思い、玄関先で話をしているときに、義兄一家がやってきました。
義兄一家の子供(5歳の兄と3歳の妹)もうちの子供たち3人と庭で遊び始めます。
3歳の子もいるのでちょっと危ない。
義父一人で、収穫をしながら5人の面倒は見られません。
子守をすることにします。
妹ちゃんが、柚子を両手に持って「お母さんに見せる」と言うので家に入りますが、探しても見当たりません。
玄関先の妻に聞くと、義兄は寿司を、義姉は他に何か食べられるものを買いに行った、とのこと。
うちの子たちは庭で相変わらず遊んでいるけど、義兄の子供は「お父さんもお母さんもいない」という状態に急に不安になり始めた様子。
ご機嫌取りで一緒に遊びます。しばらく遊んでいると、義姉が帰ってきました。
時間は5時前。
義姉が「もうご飯の準備していいのかな」というので、やっちゃいましょう、と答えます。
手始めに、冷凍枝豆を自然解凍した…まだ少し凍ったものが出てきます。
子供たちは「お腹空いたー」と言いながら、これを食べ始めます。おかずのつもりだったのに。
「そういえばおやつは?」とか言い出しますが、義姉と相談の上、ご飯の前だから出さないことに決定。
(うちも義姉も、おやつを買ってきてはいました)
何か手伝いましょうか? と聞くも、ほとんど皿に載せて出すだけだそうです。
それよりは、妻の方が気になるので手伝ってあげて、と言われて玄関先へ。
…ものすごい量の木の枝が落ちていました。
かなりの量がすでにゴミ袋に詰められていますが、一角はいま剪定したばかりでまとまっていません。
じゃぁ、これをゴミ袋に詰めるのを手伝いましょう。
…とおもったら、触ると痛い。ヒイラギの枝が大量にありました。その向こうには松があります。
妻曰く、他にも野茨や薔薇など、とげのある植物ばかりだそうです。
庭先なので泥棒除けのつもりだったのだろうけど、茂りすぎて物陰を作ると逆効果。
泥棒にとっては「仕事を見られない」玄関先が好環境です。
チクチクする枝を拾いつつ、やっとヒイラギは全部片付きました。
その頃、義兄も寿司を持って帰宅。「ご飯にしましょう」と義姉に呼ばれます。
じゃぁ、もうちょっと片づけたら…と思っていたところ、妻が冷静に「やっちゃったから後片づけお願い」と言います。
何かと思ってみると、指から大量に出血している。
区切りの良いところまで早く済ませてしまおう、と仕事を焦り、のこぎりで切ってしまったそうです。
これでひと騒動。傷はそれほど大きくないのですが、血が広がって大出血に見えたので皆心配します。
僕としては、妻のこうした怪我は慣れているので冷静 (^^;;
さて、ごはん。
寿司を皆で食べながら、やっとゆっくり話をします。正月らしいひと時。
最近プログラムに興味のある義兄、うちの長男が簡単なゲームを作った、と聞いて興味を持ちます。
義兄はもともとグラフィックデザイナーですが、最近はそれだけでは仕事になりにくく、プログラムで簡単なゲームなど作れないかと考えているようです。
義兄は独学でプログラムを勉強していて、近くに相談できる相手もいないようなのでしばらくいろんな話をします。
義父は将棋がアマ三段の腕前なのですが、長男に「将棋とかやってるの?」と聞いてきます。
長男も最近将棋に興味を持って、コマの動かし方は一通り知っています。入門書を呼んで、定跡の勉強もしています。
でも、一緒に将棋が出来る相手がいないため、実戦経験がほとんどないです。
ここで、義父が将棋盤を持ってきて対局開始。
長男は本で覚えた「穴熊囲い」を作り上げて、ちょっと得意げ。
…が、すぐに崩されます。非常に強い守りでも、有段者と素人の戦いですからお話になりません。
あっという間に勝負がついて、長男は「強すぎてつまんないー」と泣き言を言います。
義父がそのまま、「その将棋盤とコマはプレゼントしよう」と、セットをくださいました。
うちには小さなマグネット将棋盤はありますが、ちゃんとしたものはありません。
(くれたものは安物で、コマはプラスチックですが、それでも「本物の将棋セット」です)
このセット、翌日から我が家で遊ばれています。
…将棋崩しで。マグネット付では遊べなかったからね。
将棋をやっている間に、妻が台所の棚の整理を始めました。
もう、どんどん捨てていくようです。同じものが複数ある、どう見ても古くてゴミのようなものが置いてある、等はゴミ箱行き。
これを見て義姉も冷蔵庫の整理を始めます。
賞味期限をあまりにも超えたものは廃棄。
台所の棚の上を妻がやろうとしていましたが、妻は背が低いので僕が変わります。
「どんどん捨てちゃっていいよ」と許可をもらったので、とにかく棚から降ろしながら、不要そうなら新品でも捨て、本当に利用価値のありそうなもののみ残します。
よくこんなに入れてあるな、というほど多くのものが棚に入っています。
食器などを入れ、空いたスペースには食品トレーなどを洗ったものを、同じサイズでそろえて重ねて詰め込んであります。
しかし、食品トレーなんて全部ゴミ。サイズをそろえてあって見事なのですが、まとめて処分します。
干支小物…その年の干支の爪楊枝入れ、とか、粗品でもらえるようなものが大量に出てきます。
あー、気持ちはわかる。立派で捨てられないよね。でも全部捨てます。
コーヒーやジュースを買ったときにもらったらしい、商品名入りグラスの数々…
箱のまま取ってあるものもあります。これ、欲しい人は欲しそうだよね。
でも、全部捨てます。
2000年記念のミレニアム漆器酒杯とか出てきました。
「西暦2000年」、とか書いてあって、竜の蒔絵が入っている。
きっと高かったんでしょう、立派な箱入りです。
でも、使わないし誰も欲しがらない。捨てます。
一人用の小さな鉄鍋が3つ、出てきました。
実家は妻が子供の頃に食堂をやっていたので、その時に使っていたもの、のようです。
こういうのって、買うと結構高いよね。でも不要です。捨てます。
本当のごみから、もしかしたら価値のあるものまで。
でも、「勿体ない」なんて言っていると生活スペースが確保できないんです。とにかくバサバサ捨てる。
3時間ほどの作業で、大きなゴミ袋10袋位がいっぱいになりました。
捨てるばかりでなく、「この家には不要だろうが、使えるから貰っておこう」というものもあります。
年末に妻が帰った際に、賞味期限を3年過ぎた、真空パックの本枯節を貰っていました。
3年過ぎたって言っても、鰹節は保存食だぜー。しかも、真空パックだから衛生的にも大丈夫。
でも、問題が一つありました。うちには鰹箱がありません。
だから、実は鰹箱を発掘したら貰おうと決めていました。
そして、発掘しました。刃は錆びついていて、箱も埃をかぶって汚くなっていましたが。
これは後でレストアして、復活しました。
古びた木箱は、サラダ油を少し付けた布でこすって油分を補ってやると、美しさを取り戻しました。
錆びた刃を取り外すのが一番の苦労でしたが、妻が執念で外しましたよ。
刃さえ外れれば、研ぎ直して復活できます。
他にも、新品の爪楊枝、ストレーナー(茹でザル)。うちの台所で使います。
漬けて何年も経つラッキョウ、梅酒、姫リンゴ酒は引き取ることにしました。
賞味期限を少し過ぎただけで未開封の食品類なども。
義母が大根の味噌漬けを作っていたようで…いつ作ったものなのかわからないし、塩味が強すぎて美味しくないのだけど、傷んではいないので引き取りました。
せっかく作っていたものを捨てるのは忍びない、という妻の判断。
塩抜きして料理に使うことにします。
あと、一抱えある大きな冬瓜がありました。
これもいただいて帰り、翌日から料理しています。食べても食べても無くならない (^^;
義兄がコップ洗いブラシ(新品が大量に買ってあった)を見つけ「これ、家で使えるんじゃない?」と言い出したとき、義姉が「持って帰ればいいけど、絶対家に入れさせないよ」と言い切ったのが見事でした(笑)
あれ、便利そうに見えるけど、結構使い道ないんだ。
義姉は片付けもまめにやってくれたようだし、いろいろ家事がわかっている人なんだな、とこの一言に感じることができました。
あとで義姉が言うには、捨てたものを義兄と義父に見つからないようにするのが一番大事、とのこと。
やっぱ、思い出があるからついつい拾い出しちゃって片付かないんだって。
妻ももちろん思い出はあるそうですが、「そんなこと言ってたら片付かない」と、どんどんゴミ袋に物を叩き込んでいきました。
…思い出を多少語りながら。
ここは、思い入れのない部外者が心を鬼にして捨てなくては、と義姉と意気投合。
とはいっても、この日のうちに捨てられたのはここまでに書いた程度なのですが。
子供たちの就寝時間もあるので午後7時には帰ろう、と思っていたのだけど、結局出発は10時前。
従妹と遊んで興奮しているけど、いつもならとっくに寝ている時間。
帰りの車の中ですぐ寝てしまいました。
義母の容態がいつまで持つかはわかりません。
いよいよの時には、いつでもすぐに駆けつけようと思っています。
しかし、親戚としてそれまで傍観しているだけでは申し訳ない。
頻繁に顔を出して手伝わねばな、と思ったのでした。
#遠いし、気軽に行ける距離ではないので2か月に一度くらいがやっとだと思うのだけど。
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