今日は「テレビテニス」が出荷された日(1975)。
家庭用のテレビゲーム機です。
日本で初めて発売されたテレビゲーム、と言うことになっています。19,500円。
この頃って、発売日は今ほど厳密に決めてないのですよね。
だから、「工場から出荷された日」しかわからないようです。
業務用で最初のテレビゲームとされる PONG がアメリカで発売されたのが 1972年。
すぐに日本にも輸入されたようですが、これはアメリカで作られて、輸入販売。
純粋に「国内で発売」と言う意味では、テレビテニスが最初なのでしょう。
発売はエポック社(のちにカセットビジョンを作ります)ですが、マグナボックスとの提携のもと作られたそうですが、たぶん特許を許諾してもらった程度ではないかとのこと。
マグナボックスは、PONG よりも前に家庭用テレビゲーム機 ODYSSEY を発売した会社。
実は、PONG は ODYSSEY で複数遊べたゲームの一つ、「テニス」を元にして作られたゲームです。
僕、テレビテニス見たことないです。
この時代の2万円って、かなり高価。一般家庭に浸透、と言うほどには売れてないんじゃないかな。
なので、あまり語れる内容はないのです。
ゲーム内容については、ネットでの情報を調べ、総合的に考えるとどうやら ODYSSEY のテニスとは違う模様。
ここら辺が、「特許許諾程度」とされる根拠なのかな。
多分、PONG のヒット後ですから、ゲーム的に参考にしたのは PONG なのでしょうね。
PONG のテニスは、ダイヤルひとつで操作しました。
パドルを上下に動かします。
ODYSSEY はダイヤルが2つです。
1つはパドル上下、もう一つは、ボールをカーブさせるのに使います。
ボールにスピンを加えられる、本格的な「テニス」なのですね。
(その代りというか、ボールの基本的な動きは常に 45度です)
テレビテニスは、ダイヤル2つで、上下左右にパドルを動かせるのだそうです。
PONG は得点を機械が把握し、画面上に数値で表示してくれました。
ODYSSEY は、テニスに限らず「場を提供する」だけなので、勝敗を決めるのは人間の責任。
テレビテニスは、得点を記録するためのダイヤルが本体についています。でも、これを回すのは人間の責任。
テレビテニスには、左右に2個づつのダイヤルとは別に、さらに左右それぞれの上に1つづつ、計2つのダイヤルがあります。
これ、別の画像で調べたところだと、右側は slow - fast と書いてある。
恐らく、ゲームの速度調整が出来たのではないかな。
そして、左側は 25 - 30 と書いてある。
これは何だろう? リフレッシュレートでも変えられたのかな?
子供の頃我が家にあった当時のゲーム機(テレビテニスの2年後発売の、TV FUN 801)には、カラー調整ダイヤルがありました。
同じような機構が付いている可能性もあります。
ここら辺、当時使っていたり、興味があって入手した人がいたら、教えてください。お願いします。
#教えてもらってどうなるものでもないけど、日本初のテレビゲーム機と言うのは興味を持つ人が多いでしょうから、情報があれば追記させてもらいます。
2014.9.20追記
さて、待望の情報を頂きましたので追記します。
まず、25 - 30 は、表示させるチャンネルの選択でした。
テレビテニスは、電波でテレビに画像を飛ばします。ここに、Uチャンネルを使っているのですね。
Uチャンネルもすでに死語だな。
アナログ放送の時代は、電波帯域として、VHF と UHF が使用されていました。
このうち、1~12チャンネルには VHF が使用され、13~62 チャンネルには UHF が使用されていました。
当時は、1~12 と「U」と書いた13チャンネルのダイヤルがあり、それぞれのチャンネルごとにチューニングを行えるのが普通でした。
ですから、25 - 30 と書いてあっても、6段階の切り替え式ではなく無段階だったのでしょう。
そして、U の方でもチューニングをして画像を出すのです。
余談ですが、現在のデジタル放送では、すべて UHF で放送しています。
そのため、チャンネルは 13~62を使用していますが、リモコンの番号は 1~12 を使うことで、ユーザーが従来と同じ感覚で使用できるようにしています。
情報もう一つ。YouTube にテレビテニスの動画がありました。
動きが…独特です。PONG ではなく、ODYSSEY に近い部分もある。
「特許許諾程度」だろうという推察を見ていたのですが、もしかしたらもう少し手を貸しているかも…
ODYSSEY のテニスは、打ち返した瞬間少しボールが速く動き、遠くに行くと遅くなります。
本物のテニスボールっぽい動きにしているのです。
また、ODYSSEY のテニスは、打ち返した後、ボールの飛び方をコントロールできます。
変化球を出せるのです。
テレビテニスの動画を見ると、打ち返した直後は動きが速く、ボールが「曲がる」場合があります。
…この「曲がる」の条件はよくわかりません。右プレイヤーのパドルの動きと連動するようにも見えます。
右プレイヤーは CPU に設定しているようなので、左プレイヤーがうまく使いこなせていないだけかも。
…対戦だけでなく CPU 設定も出来る、というのがまた驚きの発見です。
一方で、ODYSSEY ではボールの動きは 45度単位でしたが、テレビテニスでは PONG のように微妙な角度に飛んでいきます。
ODYSSEY とも PONG とも違う、中間的な感じです。
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