今日はファミコンサポートが終了した日。
1983年7月15日に発売したファミコンは、2007年10月31日まで公式サポートされていたそうです。
なんと長いサポート期間!
メーカーが製造した機器のサポート期間と言うのは、基本的に「補修用性能部品の最低保有期間」という形で定められています。
法律で定められている、という勘違いもあるけど、現実には法律ではなくて通産省が定めたガイドラインですね。特に指定した品目では守らないといけないことになっていますが、それ以外については特に決まりはありません。
この期間は「製造を打ち切った日」を起点として、5年とか、8年とかなんですが…
ファミコンの場合、製造期間も非常に長くて、最後のファミコンが製造されたのは2003年9月25日。この日にスーファミの製造も一緒に打ち切られています。
あら? 部品保有期間たった4年?
ガイドラインは、昭和40年に定めたものなんですね。その頃、急激に家電品が普及し始めたので、粗悪品の売り逃げを防ぐためにガイドラインが作られた。
古いガイドラインなので、「井戸用ポンプ」なんてものが入っている一方で、当然のことながらゲーム機やパソコンは含まれません。
(参照:全国家庭電気製品公正取引協議会の補修用性能部品表示対象品目と保有期間)
ということは、パソコンは買った翌日に壊れても「部品がないので修理できません」と言えばサポートしないでもOK。まぁ、普通はメーカー保証期間があるので、これは極端な例ですが。
#これ、実際に問題になっていて新しいガイドラインを作ろう、と言う動きは何年も前からあるようです。
でも、分進秒歩といわれるIT関連機器で部品保有年数を「5年」とか言われても困るわけで(5年前のグラフィックボードとか補修部品として欲しい?)、適切な年数が決まらないみたい。
ファミコンの場合、製造打ち切りの理由は「部品が手に入らなくなった」ためです。
部品がないんじゃぁ、修理もできないのは道理で、製造終了後4年でのサポート打ち切りも、致し方ないところなのでしょう。
2007年の今日、ファミコンと一緒にスーパーファミコン、ファミコンディスク、ゲームボーイライト、ゲームボーイポケット、NINTENDO64 が一緒にサポート打ち切りになっています。
…?
…おぉっ!
ここでやっと気づきました。この日打ち切られたのは「ファミコン」のサポートであって、2003年に製造が打ち切られた「ニューファミコン」「スーパーファミコンJr.」はまだサポートを続けていた(過去形)のですね。
ファミコンは、スーパーファミコンの発売(1990年11月21日)後も販売されていましたが、1993年12月1日から廉価版の「ニューファミコン」に変わり、販売が続けられました。
スーパーファミコンも、NINTENDO 64 の発売(1996年4月21日)後も販売されていましたが、1998年3月27日から廉価版の「スーパーファミコン Jr.」に変わり、販売が続けられました。
たとえニューファミコンの発売日がファミコンの生産打ち切り日だったとしても、ファミコンはその後14年も部品を保有し、修理に応じていたことになります。
スーファミ Jr. も、9年も対応していたことになります。
2007年にサポート打ち切りの製品の中では、NINTENDO64 が一番新しいです。
あまり売れなかったマシンで、在庫を抱えているとの噂もありましたし、ゲームキューブ発売後に廉価版が作られることもありませんでした。
仮に、ゲームキューブ発売日(2001年9月14日)が生産の打ち切り日としましょう。
この場合でも、6年間のサポートです。十分な期間。
ゲームボーイカラーは1998年10月21日発売。
これによってライト、ポケットは「旧機種」になるわけですが、共用部品が多かったので同時にサポート打ち切り、と言うところでしょうか。
カラーとライトは同時に販売を続けていたように思いますが、カラーの発売日が製造打ち切りの日だとして、9年間のサポート。
えーと、じゃぁこの時点でまだ修理を受け付けていたニューファミコンは…Wayback マシンを使い、任天堂の修理受付ページの変遷をたどってみましょう。
2012年6月27日はまだ受付中。
2012年7月6日には受付終了しています。
恐らく 6月30日にサポート打ち切り。製造打ち切りから8年以上たっていますね。
気になったので他社も調べると、セガサターンとドリームキャストは 2007年9月末サポート打ち切り。
生産中止の発表は2001年1月31日でした。(その数日前に新聞にスッパ抜かれてますが)
ということで、これも6年はサポートしています。
メガドライブ以前は調べたのだけど不明。2000年以前の話って、よほど有名でないとネットで検索しても出てこないよね…
プレステは…おぉ、素晴らしい。まだ初代 Playstation もサポート中です。
ソニータイマーとか揶揄されるけど、製品を長持ちさせたい気持ちはあるみたい。
PCエンジンも不明。2001年時点では修理受付自体はしていたが、すでに在庫がない部品があるため修理可能かどうかはわからなかった、そうです。
1994年末にはPC-FXが発売されているので、その時に生産を打ち切ったとして7年間。サポート自体は続けていたので合格点、と言うところでしょうか。
Wii の生産が近日中に打ち切りになる、と先日任天堂が発表しました。
すでに後継機の Wii U を販売しているのだから、まだ生産続けていたことの方が驚きではあります。
修理サポートはともかくとして、オンラインサービスはすでに打ち切られているの多いんですけど…
Wii はファミコン以上に売れた機種。任天堂がいつまでサポートを続けてくれるのか、気になります。
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