長男は今年から夏休みの課題に「自由研究」が入った。
…でた、自由研究。何をやってもよい、というあいまい過ぎるテーマが故に、何をやってよいのかわからない。
僕自身子供のころにずいぶん困った覚えもあるし、長男は今年が初めてなので、夏休みの最初から少しヒントを与えて置いた。
…自由に遊んでいてもいいから、「楽しかった、面白そう」と思うことだけは覚えておきなさい。
そして、8月に入ったころに、もう一段階ヒントを出す。
…「楽しかった、面白そう」と思うことで、もっとやってみたいことをやってみなさい。
これで、いくつか「やってみたいテーマ」を決めて予備実験をしたりしていた。
でも、子供は実験の難しさを知らないから「やったらできるのだろう」と思っているが、そんなに簡単ではない。
いくつか決めてみたテーマは、やってみたらうまくいかなかったり、難しすぎて手におえなかったり。
先日見た科学博物館も気になったようだが、難しすぎてなにを研究してよいかわからない、と言う。
それで、最後に長男が選んだテーマが、「田谷の洞窟」だった。
というわけで、先日行った田谷の洞窟を再訪。
あらかじめ住職さんに電話で面会予約を入れてある。
「お客さん来るかもしれないから」ということで、受付でそのままお話を聞かしてもらった。
長男は、あらかじめ12個の質問を考えてきていた。
答えやすい質問もあれば、住職さんが悩み、結局わからないものもあった。
たとえば、
・工期は鎌倉時代から江戸時代の800年間。休み休み行われたので、800年間ずっと掘っているわけではない。
・工事に携わった人数は不明。修行僧だけでなく、近所の農民なども手伝っているため、見当もつかない。
・鎌倉時代から洞窟を作っているが、寺ができたのは室町時代。
などなど。
全く予想外のものもあった。
洞窟内を歩いたとき、「下がって言ったら川があった」ので、川は地下にあるのだと思っていた。
そこで、長男は「地下何メートルくらいまで掘っているのですか?」と言う質問を用意していた。
しかし、基本的に洞窟は「上へ」作られているので地下部分はないそうだ。
洞窟の入り口から、少しづつ上に行くようにコースが設定されていて、最後に急に降りるので地下に行ったように思えるらしい。
僕からも質問した。
昔はロウソクの明かりだけだったように思えるのですが、と聞いたら、そんなことはないらしい。
ただ、昔はもっと暗い蛍光灯が、今よりも少ない本数ついていただけ。だから、ずっと暗かったのは事実。
あまり明るくすると雰囲気がでないのだけど、安全第一なので今は少し明るめにしているのだそうだ。
気になっていた「羽の生えた天女」についても聞いた。
あれは、天女ではなく、仏様の一人らしい。天女とよく間違えられるけど、もともと羽が生えた姿で描かれるものなんですよ、とのこと。
…いろいろ勉強になった。
明治時代に寺の由来を書いた書物が失われてしまったそうだ。
(住職さんは言っていなかったが、おそらく廃仏毀釈運動による被害)
その書物には洞窟についての説明なども載っていたはずなのだけど、とのこと。
お寺では洞窟について歴史研究家の方が調査し、まとめた本も販売していたので、それを買ってきた。
今のところ、これが一番まとまった資料だという。まだ読んでいない。
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