2013年01月15日の日記です


マインスイーパー  2013-01-15 14:39:57  コンピュータ

Windows 8 の話が続きすぎたのでどうするか迷ったが、書いておこう。


マインスイーパーも進化しているのだろうなと書いたが、あの時点では確認してなかったので遊んでみた。


…進化はしているが、異常進化だな。死に至る道。これはひどい。


と、思って軽くググると、やっぱ「すごく進化した」ことを書いてあるページは多数。でも、大抵は好意見。

ただし、好意見のほとんどは「紹介記事を見たら見た目がきれいになっていた」ことを歓迎するもので、遊んでいない。



自分はそれほどマインスイーパー好きではないが、会社勤めしていたときの先輩が好きで、昼休みに延々遊んでいた。(Windows 98 の時代の話だ)


僕はその時点でのマインスイーパーの印象は「マウス練習用ソフトでしょ?」程度だったのだが、その先輩にマインスイーパーの何たるかを教え込まれた。

そして、このゲームを愛してやまない人の気持ちは理解できた。


というわけで、その目で見ると、進化の仕方が間違った方向を向いていて、ひどい。




まず、愛してやまない人は何が好きなのか、軽く整理。

あくまでも、上記先輩の場合ね。「俺はそれとは違う理由で愛しているのだ」という人がいても許してほしい。


このゲームは、パズルゲームではなく「レースゲーム」だ。

マウスを操作して、すべての爆弾を探し出した時間を競う。


一気に開いたタイルの状況を確認し、爆弾が確実に埋まっている「パターン」を見つけ出し、該当箇所に旗を立てる。

旗が立ったことにより「安全マス」が明らかになるため、ここを素早く開けていく。


この開けた作業によって、新たな「確実パターン」が発生するので旗を立てる。

これを、ほぼ条件反射で行えるようになるまで練習する。


どうしてもパターンにはまらない、埋まっている場所がわからない局面が、必ず発生する。

少し論理的に考えればわかる場合もあるが、長考すれば時間は確実にかかる。


長考して安全策を取るか、一か八かで開けてみて、ハイスコアを狙うか…緊張の瞬間だ。

思い切って開けてみて成功しても、安堵の暇はない。すぐに次の箇所にかからなくてはならない。




これが、マインスイーパーを愛してやまない人の遊び方。

激しいアクションゲームなので、マウスの調子が悪いのは禁物だし、バックグラウンドで重いアプリが走っていたりしてはいけない。


で、Win8 のマインスイーパーを見てみる。

画面が美麗になった。それはまあいい。


パネルが開くときに、ふわっと文字が表れるアニメーションが入るようになった。

普通に見れば、美しい表示方法。


でも、アクションゲームだと思うと、この処理は余計だ。



パネル全体が画面の適切サイズに表示されるように、無段階ズームとなった。

これにより、タイルのサイズは無段階の可変となった。


普通に見れば、常に大きく表示されて見た目が良い。


そして、マウスホイールで、サイズを自由に変えられる。

これが余計。


元々、マインスイーパーは「左右同時押し」を多用するゲームだ。

数字タイル周辺に、その数字と同じ数の旗が立っている場合、数字を左右同時押しすることで、周辺の「旗が立っていない」タイルをまとめて開けることができる。


この「左右同時押し」は、ホイールマウスではホイールクリックでもよい。

でも、この時にホイールが「すべる」と、画面がズームされてしまうのだ。


アクションゲームとして、激しくマス目を指定して回っている際に急にズームが入ると…

当然、間違ったマスをクリックして、「そこには爆弾があるとわかっていたのに」爆発させるような事態が発生する。


これは、ゲーム性以前の、操作体系がおかしい、という問題だ。




たとえば、シューティングゲームで自機を動かす際に、本物の戦闘機のようにラダーやエルロンが動作するアニメーションが入ってから移動するとしたらどうだろう?

「リアルで美しい」という評価以前に、操作性の悪さが問題となるだろう。


タイルのサイズが可変となったのは、基本操作の混乱を招いている。

ジョイスティックが壊れているようなものだ。その状況でシューティングを遊べるだろうか?



以上がクラシックモードの状況。




Win8 のマインスイーパーの目玉は、むしろ「アドベンチャーモード」のほうだ。


だから、クラシックモードが多少ひどくても気にすることはない…



アドベンチャーモードは、最初に書いた「アクションゲームとして」のマインスイーパーを完全否定するものだ。

完全に、ゆっくり遊ぶパズルゲームであることを前提としている。



自分は遺跡を調査する探検家だ(インディージョーンズのようなイメージを思い浮かべるといい)。


行く手には魔物や罠がうようよしている。

そして、遺跡のほとんどは長年忘れ去られていたせいで、土に埋まっている。


この「土」を掘って、罠をよけながら進む。

土を掘ると数字が出てくる。この数字が周囲に存在する罠の数、というのは普通のゲームと同じ。


従来のマインスイーパーと決定的に違うのは、自分の位置を示す「カーソル」として、探検家のキャラクターがいることだ。


さて、問題は、このキャラクターだ。

基本的には掘ったマスに進んでくれるので、数字が見えない。わざわざ後戻りして、数字を確認してからまたすすむ、ということを繰り返さないといけない。



さらに、探検家の進行に合わせて、画面が横スクロールする。

「安全なマス」を連続してクリックしようとしたとき、スクロールによって「隣」をクリックしてしまうことがある。


慎重さを要求されるパズルゲームであるにもかかわらず、誤操作を誘発する仕組みになっているのだ。

これはいただけない。



この探検家が進めないところのマスは掘れない。

また、遺跡の中は壁で区切られていて、ここは土ではないので掘れない。



この結果、数字が得られない個所が散在する。


従来のマインスイーパーでは、どんなに考えても解決できない局面になったときは、別方面からパネルを開いて行ってヒントを増やす、という操作を行った。


でも、アドベンチャーモードでは、「ノーヒント」でマスを開けねばならない局面が激増した。

パズルゲームなのに、ノーヒントで解かないといけない局面が多すぎるのだ。



一応、対策はしてある。

探検家は1面ごとに3つの「ハート」を持っている。まぁ、ライフだな。

罠にはまるとハートが一つ減り、なくなるとゲームオーバーだ。


さらに、「ツルハシ」というアイテムもある。

周囲の8マスの土をいっぺんに掘れるうえ、普通は掘れない「岩」も壊してしまう。

そして、これを使用すると、罠を開けてもハートが減らない。


さらに、爆弾もある。

これはツルハシでも壊せない「壁」も壊せるし、罠も破壊して通れるようになる。



これらのアイテムは、土を掘った時に出てくることがある。


これらによって、解決できない局面が激増していても、すぐにゲームオーバーとなるわけではなく遊び続けられる。



アイテムはほかにもある。

ツルハシ、爆弾のほかに、


・矢。モンスターを倒せる。

・鍵。扉を開けられる。


矢と鍵は、事実上同じもの。扉と鍵が2種類ある、ということだ。

次の面には持ち越せない。



・ハート。ハートが増える。

・盾。ハートが減る局面で、替わりに盾が減る。


ハートと盾は事実上同じものだが、「ハートは各面3個でスタート」で、盾は次の面に持ち越せる。

微妙な違いだが、盾を手に入れたら罠を開けないように気を付けたいところ。


・宝物


コインだったり宝石だったり宝箱だったり。

目的は宝を集めることで、その価値が点数になる。


・四葉のクローバー


スペシャルフラッグだ。

これを入手以降、宝物の点数が2倍になる。でも、次の面には持ち越せない。



さっきから「次の面」と書いているが、出口に入ると次の面に行く。

従来のマインスイーパーと違って、全部の罠の位置を特定する必要はない。




アドベンチャーモードに関しては、「ワリオの森」との類似を感じた。


基本のゲームデザインが悪くて問題が生じているのだが、アイテムを増やしたり操作方法を増やすことで無理やり回避する。

素地が悪いのだが、華美に装飾すればなんとか見られる形になるだろう、という作り方だ。



まぁ、ワリオの森がそれなりに面白かったように、アドベンチャーモードもつまらないわけではない。

でも、1面が広いので結構時間がかかるうえに、面クリアするとライフも3個に戻るのでなかなか終わらない。


適当なところで切り上げてアプリを終了すると次回は続きから遊べるので、何日にもわたって遊ぶことになる。


すでに、マインスイーパーの気軽さはない。



なんか、ファミコン時代の「移植」を思い出す。

いいゲームだったのに、移植に際して追加モードが増え、従来の良さが台無し、みたいな。




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