しばらく使ってみていて、気づいた。
Windows8 のスタート画面は、 Wii のチャンネル一覧画面と同じなんだ。
四角い「アイコン」がたくさん並んでいて、ポイントすれば起動できる。
起動しない状態でも、「アイコン」に簡単な情報表示が出来る。
アイコンが増えると横スクロールで対応する。
Wii で数多く並ぶチャンネルは「どれも同じ扱い」なのだが、1つだけ特別扱いがある。
それが、「ディスクドライブチャンネル」だ。
これを選んだときだけ、ディスクからゲームを起動する。
過去の遺産である、ゲームキューブのゲームもここで遊ぶことが出来る。
Windows8 でスタート画面に数多く並ぶアイコンは「どれも同じ扱い」なのだが、1つだけ特別扱いがある。
それが「デスクトップ」だ。
これを選ぶと、見慣れたデスクトップが表示される。
過去の遺産である、Windows7 までのアプリもここで使うことが出来る。
同じく、気がついた。
Windows8 の操作感は、なんか MacOS System 7 の「AtEase」に似ている。
AtEase は Finder (OS 起動直後にデスクトップを表示し、ファイル管理などを行うソフト。Windows の Explorer にあたる)の替わりに使うソフトだった。
話を続ける前にいくつか解説しておく必要がある。
「ダブルクリック」という操作には、激しく指を動かさなくてはならないが、その間手のひらを動かしてはならない、という相反する動作を求められる。慣れるまでは非常に難しい操作だ。
Alto にはこんな操作は無かった。ダブルクリックは、Mac 開発チームの発明だ。
初代 Mac を作った人たちは、ファイルを選択するために「クリック」を使うなら、ファイルを開くにはどうすればよいか? という点で悩んだ。
Mac の元になった Apple 社のマシン、「Lisa」では、「ファイルを選択して、メニューから「開く」を選ぶ」という操作だった。しかし、これは余りにも面倒だ。
そこで生まれたのが「ダブルクリック」という発明だ。
そう、「プログラムの実行」を、「ファイル操作」の一部として行おうとしたからこんなことになったのだ。
また、MacOS は System6 までシングルタスクだった。当然、1アプリが画面を占有していた。
System7 では、マルチタスクになり、ウィンドウをクリックすることでアプリケーションを切り替えられるようになった。
しかしこれは、初心者に対する混乱を招いた。パソコンに慣れていない初心者にとって、マルチウィンドウは「不便」なのだ。
これを前提として以下の話を読んでほしい。
AtEase 環境では、起動すると画面いっぱいに四角く整列したアイコンが並ぶ。
シングルクリックでプログラムを起動できる。
MacOS System7 はマルチタスクだが、AtEase を使っていると、「1アプリが画面を占有する」状態になる。
複数アプリを同時起動して切り替えることは可能だが、マルチウィンドウではない。
しかし、AtEase にはファイル管理を行う機能は無い。
ファイルを管理したければ、一端 AtEase を終了して、今までなら最初に起動されていた「Finder」をわざわざ起動しないといけない。
Windows8 では、起動すると「スタート画面」に四角く整列したアイコンが並ぶ。
シングルクリックでプログラムを起動できる。
Windows8 はマルチタスクだが、Metroアプリを使っていると、「1アプリが画面を占有する」状態になる。
複数アプリを同時起動して切り替えることは可能だが、マルチウィンドウではない。
しかし、スタート画面にはファイル管理を行う機能は無い。
ファイルを管理したければ、今までなら最初に起動されていた「デスクトップ」をわざわざ起動し、Explorer を使わないといけない。
さて、Wii のチャンネル一覧のような、MacOS の AtEase のような、Windows8 のスタート画面。
多くの人が「初心者向けすぎて仕事に使えない」とか「デスクトップ PC に適さない」とか言うが、そんなことは Microsoft だってわかっている。
幸いなことに、スタート画面は AtEase のように「完全に Explorer を置き換える」ようなものではない。
スタート画面から、デスクトップが呼び出せるのだ。
そして、デスクトップは、ほぼ Windows7 と同じように動作する。
最初に、「デスクトップだけ特別」と書いたけど、実はこれは面白く書くためにちょっと嘘が入っている。
本当は、Metro アプリだけでなく、従来アプリもスタート画面に置く事ができる。
この場合、従来アプリを起動すると、自動的にデスクトップ画面に切り替わる。
実は、Explorer は (Win8 CP 版では)最初からスタート画面に入っている。
だから、先日(はじめて使った直後に)書いたように、「最初からデスクトップが起動するオプションがあればいい」なんてことは無い。
デスクトップが起動しても、きっと最初にやることは「目当てのアプリを起動する」ことだからね。
じゃぁ、やっぱ最初はスタート画面でいい。そこに、よく使うアプリを置いておけばいい。
「Windows 8 は余りにも新しすぎて戸惑う」と言うような声も聞かれるが、先に書いたように、AtEase や Wii のチャンネル一覧など、過去の知恵を導入し、悪かったところはちゃんと解消している。
実のところ、上に挙げていない Windows Mobile (旧CE) の悪いところも対策されているし、よく出来ていると思う。
使わないで期待するのも、使わないで批判するのも嫌なので使ってみたら、案外普通の OS だった、ということろか。
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