2011年08月24日の日記です


クラウド  2011-08-24 11:51:07  コンピュータ

クラウド、と言う言葉が嫌いだった。



ここ数年、IT業界(って言い方も嫌いかな。パソコン業界です)でブームになっている語句である。


そろそろ一般にも浸透したかもしれないが、相変わらず何のことやら、の人も多いだろう。


クラウドって言うのはつまり、ちょっと前なら SaaS と言われたものであり、さらに前は ASP と呼ばれていた。


何で呼び方を変えたかと言うと、流行させようとして失敗したからだ。

失敗した、とみなされたものからは、急に人々の関心がなくなる。


すると、名前を変えて「新しい概念です」と宣伝するのだ。



thin-client も ASP や SaaS の概念の一分野であり、Java もそのための技術だった。

さらにさかのぼれば、X 端末や大型コンピューターの時間貸しに行き着く。


…なんだ、結局昔からあるものなんじゃん。

それを、「新しいものでござい」と宣伝する態度が気に食わないから嫌いだったのだ。




で、自分の仕事はと言えば、事実上 WEB CGI プログラマーである。

これは ASP の、SaaS の、クラウドの片棒を担いでいるのだ。


事実、重要顧客である、とある会社のとある部署は、最初は ASP 事業部だったのが SaaS 事業部に変わり、現在はクラウド事業部になっている。


まぁ、自分が嫌いなのは「新しいものだとごまかして宣伝する態度」なのであって、技術の使い方に文句は無いのだが。



実際には、名前が変わるたびに多少概念が異なってきているので、「ごまかしている」だけではない。


ASP のころは、WEB 側を perl でこなし、クライアント側を JavaScript で、と言うのが流行だった。

SaaS と言われ始めたのは、WEB 2.0 とか言われて、WEB 側が LAMP (Linux + Apache + Mysql + PHP) 、クライアント側が JavaScript 、と言うのが流行した。


現在のクラウドは、SaaS の延長上にある。しかし、JavaScript の性能は段違いに上がったし、クラウドという概念には、アプリケーションサービスだけでなく「ストレージ」や、「ホスト貸し」も含まれる。



で、やっと今回の本題だ。

特定用途データストレージとしての、Picasa web のお話。

(ここまで、前ふりが長すぎ! と自分でも思う)




震災直後の日記に多少書いたが、家の中で RAID-NAS を使用し、さらに週に一度自動的にバックアップを取っている。


この NAS には、家族の写真・ビデオが詰まっている。

他にも仕事の資料とか入っているけど、こちらはメインではない。



デジタルの恐さは、壊れてしまうと膨大なデータが一瞬で無に帰すことだ。

プリントされた写真なら、簡単に「すべてが一瞬で無くなる」事はないのに。


家族写真などがなくなるのは困るので、対策したい、と考えたのはかなり昔のこと。

最初は DVD にバックアップをとっていた。

でも、これは実に不便。気軽に写真を見ることができずに死蔵するのみ。


行き着いた対策が、NAS で共有しつつ RAID でエラー対策。かつ、定期バックアップで操作ミスによる消去対策、だった。


導入して3年ほどたつ。

バックアップ体制としては満足していたが、写真を気軽に見るための「共有」体制としては多少不満があった。

特に、ビデオを見る方法には困っていた


話は多少前後するが、ビデオを気軽に見るために、PC買い替え時には、動画の再圧縮性能も考慮してマシンを選んだりもしたが、なにかと面倒で再圧縮はいまだやっていない。



そして、震災。

被災地で、町が丸ごと流される映像を見て、「家の中だけで万全のバックアップを整えても足りない」と痛感した。

となると、クラウドだ。どこかにストレージを借りてバックアップを取るのがよいのだろう。

しかし、「万が一のため」に支払う保険料金としては、ストレージの代金は高すぎる。


震災後すぐに、調査を開始した。

無料で使えるものを探すと、せいぜい 5G 程度。それ以上のものもあるが、スピードが遅いと不評だったり、しばらくアクセスしないと消えてしまうなどの制限があったり。


自分は写真整理を Picasa でやっていたので、PicasaWeb を試してみた。

1G までは無料。写真を縮小してアップロードする機能が Picasa にあるので、640x480 に制限してアップしてみたが、1年半分くらいしか入らなかった。容量的にも、画質面でも、バックアップとするには足りない。


「いつかよいものを見つけなくては」と思っただけで、このときの調査はコレで終了。




最近になって、Google + がサービス開始。

Picasa web は Google + の一部として組み込まれ、写真共有のためにさらなる便宜が図られた。


容量は相変わらず 1G まで。

でも、800x800 以下の写真や、15分以内の動画は容量に含めず。

これが、Google + の会員になると、2048x2048 まで許可される。


試しに残り容量を見ると、640x480 の写真を 1G 分アップしてあったのに、0 になっている。

すぐに、Google + のアカウントを申請した。

基本的に招待制だが、申請しておけば「空きがある」時に、直接 google から招待がくるから。



で、先週。

大学の後輩から、google + に招待を受けた。

喜んで登録させてもらい、試す。


おぉ、これはすばらしい。

単に容量の問題だと思っていたのだが、容量が大きくなることで、それまで見えていなかったものが見えてきた。

具体的に言えば、ここ数年解決できずにいた問題、「家庭内で気軽に写真が見れるようにすること」「気軽に動画を見られるようにすること」「バックアップを取ること」がまとめて解決してしまった。



えーと、詳しく書くと長くなりすぎるので、ここで一度きる。

だから、前振り長すぎるんだって>自分




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