毎年恒例、高校仲間との花見をした。
毎年、開花予想がでたころ…だいたい3月上旬に予定を立て、十分に参加者が準備できる時間を置いてから実施する。
ところが、今年はいつも花見の実施を呼びかける(呼びかけるだけで幹事はやらない)役の僕が、忙しくて呼びかけていなかった。
そして、3月11日の震災。
まだ混乱の収まらぬ15日ごろ、試しに「花見はどうする?」と呼びかけてみた。
呼びかけるからには、やる気は十分ある。
でも、この時点ではガソリンの供給は滞り、店にも商品は十分ではなかった。
話し合いの結果、この様な時に自粛を行うことは経済を停滞させるだけで、自粛すべきではない、との意見が多数。
その一方、僕も含めて子持ちが多いため、公共交通機関は乱れ、ガソリン供給にも不安がある状況では、実際問題として実施は難しい、というのも事実だった。
何よりも問題だったのは、毎年幹事を行っている友人が、会社から急な特命を受けて忙しく、余裕がないことだった。
急な特命とは、計画停電に対する対応として、数週間で会社の事務所を、関西以西に立ち上げること。
あまりにも無茶な要望だがやらざるをえず、家に帰る暇もないという。
というわけで、毎年やっている花見だが、今年は中止。
花見は「旧交を温める」ために行っているので、花が見られなくても余裕ができたときに集まろう、ということになった。
ただし、最初に書いたとおり、自分としては花見をやる気は十分。
個人的にでも花見をする人がいればかけつけるのでよろしく、と表明しておいた。
そして、5日ほど前。
後輩から、花見をしようと声がかかった。
毎年幹事をしている友人にも連絡を取ったところ、新たな事務所は立ち上がったが、計画停電も早期終了となったため、事務所移転は中止となって暇になっているそうだ。
(夏の停電に備えて、資材などは確保したままだそうである)
というわけで、急な召集でいつもよりは人数が減ったが、恒例の花見開催。
人間が、どんなにおろおろしていようとも春はくるし花は咲く。
良し悪しはともかくとして、時間は過ぎていくのだ。
自粛していたってなにも始まらない。止まっているより動いた方がいい。
今回花見の会場とした川の土手では、多くの人がそれぞれの方法で春を楽しんでいた。
子連れが多かったのが微笑ましい。
ところで、最初に僕が開催の是非を問うたときに「自粛する」と答えた後輩がいる。
花見の席で、参加した後輩が、自粛するとと言った後輩に、メールで現状を尋ねたらしい。
…別の場所で家族で花見してた。それなら来ればよかったのに。状況を見極めた前言撤回は、別に恥ずかしいことではない。
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