時折、僕が料理を作ることがある。
このサイトでも「男の料理」なんてコーナーを設けているが、料理は割と好きなほう。
しかし、サイト作成初期の10年以上前は、料理は「下手の横好き」だった。
だからこそ、うまく行った料理はレシピを記録に残していたようなもので。
現在は違う。
冷蔵庫を見て適当な食材を見繕い、適当に料理をする。
料理が余りにも日常に馴染んでしまったので、わざわざレシピを記録しておかなくなった。
でも、やっぱり「男の料理」なので、手際が悪い。
休日の昼飯などは、なんとなく僕が担当することになっているのだが(メニューは大抵、チャーハンか焼きそば)、11時半から料理を始めると、12時過ぎに食べられるかな、と言う感じ。
簡単なメニューでこの程度だから、夕飯など作ることになったときは、その時間は推して知るべし。
…だったのだが、最近ちょっと、なにか…「見えてきた」。
先日、妻の仕事が忙しかったので休日の夕飯を僕が作ることになった。
自分の心積もりでは、簡単なパスタの予定。麺をゆでて、適当なソースを作って乗せるだけ。
でも一応、子供に「なに食べたい?」と聞いて見たら…「カレー」との答え。
うーむ。しばし考える。
時間は5時ちょっと前だった。
自分としては、「カレー」というのは2時間程度煮込んで、味を馴染ませるとおいしい料理、との認識。
でも、子供のリクエストは作ってやりたい。
そもそも、現在冷蔵庫に入っている食材は…
で、決めた。よし、カレー作ろう。
速攻で米を研ぐ。一番時間がかかるのは、米の炊き上がりだ。
炊飯器を高速モードにセット。高速モードでは、少し硬めに炊き上がるが、カレーだからそれで構わない。
薬缶に水を入れて沸かす。お湯が沸くのは結構時間がかかるものだから最初に。
玉葱の皮をむき、圧力鍋に油を入れて熱する。
油が温まるまでに玉葱をざくざくと四角く切って(小さくしすぎると、圧力鍋で溶ける)、温まった油で炒める。
冷蔵庫に鶏腿があったので、刻む。
鍋に投入して適当に混ぜておく。
ジャガイモの皮をむく。
普段は結構苦手な作業だが、思い切って「多少皮が厚く剥けても構わない」つもりで挑んだら、かなり時間短縮。
皮をむきながらも、時々鍋はかき混ぜる。鶏が焦げ付くといけないからね。
ジャガイモの皮を向いて、細かく切ったら鍋に投入。
人参が無かったので、大根を刻む。大根やレンコンなどの根菜類は結構カレーにあう。
大根はすぐ煮えるので少し大きめ。人参だったら時間短縮のために小さくしただろう。
これも鍋に入れる。
で、炒める。
ここはあえて、時間短縮を狙わずじっくり炒める。
先に入れた鶏肉は、周囲から熱が通っている。
玉葱も既にしんなりしている。
ジャガイモが軽く周囲から透明になってきたところで、お湯を入れる。
あえて時間を短くせずに炒めたのは、強火で火を通しておくことで、煮込み時間を短縮するため。
お湯を入れたら、圧力鍋の蓋をして、火力を最強に。
最初からお湯を使っているし、IH はガス火より強くできるので、すぐに圧がかかり始める。
そうしたら、火を弱めて5分。
ここまでの作業で、大体20分くらいだろうか。
待っている間に、カレールーをお湯に溶く。
固形ルーでも溶くのに結構時間がかかるものだが、このとき家にあったのがフレークのルーだったので。
フレークって、実は固形より溶けにくい。というか、ダマになってしまって綺麗に溶けない。
この時点で味見はできないし、子供に食べさせるものなので、ルーは少なめに。
これには、実は別の意味もあるけど、解説は後で。
鍋は5分たったら火を止めて…というか、IH なのでタイマーセットしておくだけだが、余熱でさらに5分。
この間はやることが無いので、さっきから僕の周囲に来たがっている子供たちと遊んでやる。
…さて、鍋の圧を落とし、蓋を開けてルーを入れる。
入れた後少し煮込んでから、味見。
…ん。カレーの香りはしているが、案の定味は薄い。でもこれは狙ったとおり。
カレーが煮込んだほうがおいしい理由の一つは、辛味が揮発したり、具が十分に煮崩れることで、味が全体に「まろやかになる」ため。
でもその時間は無いので、最初から辛味であるルーを余り入れない。
そして、具が煮崩れない分、ブイヨンを加えて全体の旨みを底上げする。
ルーが少ないので香りも弱め。
ここは、いわゆる「ソバ屋のカレー」を目指す。出汁醤油を少しと、鰹だしの素を少し入れる。
鰹・醤油の香りと、旨みが入ってずっと味がよくなる。
味が大体調ったところで、完成。
所要時間は、大体40分。
遊んでいた子供たちに片づけをさせてから夕飯にしたが、6時前には食事開始できた。
自分で作っておいてなんだけど、驚くくらいうまかった。
子供たちもいつもより御替りをしていた。
辛味はほとんど無いので、1歳半の次女もよく食べた。
自分は、こういう「スピード料理」は苦手だと思っていたのだが、いつの間にか出来る程度のスキルを持ち合わせていたらしい。
なんか、新しい世界が開けたようで、ちょっと嬉しかったので記録した次第。
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