8月25〜26で、子供が産まれて以来初めての家族旅行へ行った。
「下の子が産まれて以来」ではない。上の子が4歳にして、初めての旅行。
もっとも、妻と子供は、妻の友人と時々旅行に行っている。
ここ2年ほど、僕の仕事が忙しくて、僕が旅行に行けなかっただけ、とも言える。
旅行先は、1年ほど前から箱根に決めていた。
(そのころから旅行に行きたかったが、仕事でいけなかったことの裏返しでもある)
乗り物好きの上の子を、是非箱根に連れて行ってやりたかったのだ。
前日、あいにくの大雨。
初日は、彫刻の森へ行くつもりだった。
ここなら、子供が思いきり走り回れるから、上の子も下の子も満足するだろう。
が、雨の翌日だと満足に遊べないだろう、と、前日から予定の見直しを迫られる。
当日も雨。
家を早めに出たが電車のダイヤが乱れている。
通常なら大船から30分で小田原なのに、手前の駅で電車が止まり、いつ出発するかもわからない。
この時点で、上の子はつまらなそう。
結局、1時間もかかって小田原に着いた。
「おなかすいた」と不満たらたらの子供に、駅の売店でパンとおにぎりを買う。これで少し復活。
小田急箱根線に乗り換えると、新しい電車に子供もにこにこ顔。
当初予定では、彫刻の森手前にある宿に荷物を預けてしまうつもりだった。
しかし、彫刻の森へは行かないことにしたので、箱根湯本でコインロッカーを使う。
ところが、箱根湯本駅は工事中。ロッカーを使うだけで無駄に手間取り、子供は不満たらたら。
この旅行、予定外の小さなアクシデントが多く、ちょっとヤバメ。
箱根湯本から、無料送迎バスで「箱根トイミュージアム」へ。
おもちゃを見れば子供も喜ぶだろう、という安易な計画だったが、これは大ヒット。
手にとって遊ぶことはできない展示品だが、上の子が好きな「消防車」のおもちゃの前では大はしゃぎ。
「みてみて、はしご車、すごく長い!」
おもちゃとは言え、昔の消防車の形を再現しているわけで、今ほど「はしごを折り畳む技術」の無かった頃は、はしご自体が長くなり、必然的に車体も長かったらしい。
大人から見ても新鮮な発見。というか、子供がいなければ、はしご車が今よりも長いことなど気づきもしなかったろう。
いった時期、トイミュージアムでは、展示の中に隠れたキューピー人形を探す、というイベントを開催中だった。
いくつ隠れているか当てることが出来れば、小さなロボットのフィギュアがもらえる。
妻と僕で、全部で8個だろうという統一した見解。
この8個については、どこにあったか確認できているので、これより少ないことは無い。
回答用紙は、下の子の分まで含めて4枚貰っている。
いくつかの答えを分散して書くか・・・?
しかし、そこは大人の知恵で、まず妻が「8個」の答えで、景品交換所に提出してみる。
見事正解でロボットがもらえた。
そこで、残る3枚も自信をもって8個と記入。
合計4つのロボットに、子供は大喜び。
この「景品交換所」は、ミュージアム内のハンバーガーレストランだった。
昼を過ぎていたので、本格的に昼食を取る。
ハンバーガーにしては値段が高め。まぁ、観光地価格だからしかたない…
と思ったら、非常においしかった。いわゆる「ファーストフード」としてのハンバーガーではなく、アメリカンレストランとしてのハンバーガーを目指したもの。
そう考えると、かえって値段は安いくらい。
観光地にある「ちょっとした」観光スポットというのは、2〜3時間で見終わるように作られている。
トイミュージアムも例外ではない。さて、宿に行くにはまだ早すぎる。
そこで、箱根線の駅を戻り、「生命の星・地球博物館」へ。
ここの存在は知っていたが、「地方の科学館で、たいした展示は無いだろう」とタカを括っていた。
今回、雨でも見られる場所、と考えて期待せずに訪れたのだが、いい意味で予想を裏切られた。
妻の大学時代の専門は、地学だった。そして、ここは地学の展示から始まる。
入り口に、いきなり恐竜の化石。
子供の心を掴むのには、これで十分。
奥へ進むと、地球の成り立ち。プレートテクトニクスや、クレーターの話なども織り交ぜつつ、さまざまな鉱物も展示されている。
さらに奥へ行けば、原始生物の化石、現生動物の剥製、さまざまな虫の標本、さらには、僅かづつ形の違う大量の昆虫標本と、その違いをDNAが生み出している、という展示。
一見すると「雑多な」展示だが、「生命の星・地球」という統一テーマの下、半ば無理やり、力技で纏め上げているのは圧巻。
2階に進もうとすれば、エスカレーターに「マンモスの目線」「ティラノサウルスの目線」など、今見た標本の「目の高さ」がわかるようになっている。こういう細かな部分も良く出来ている。
2階は主に神奈川の動植物の展示。
最後に、「ジャンボブック」と称し、神奈川の博物を「高さ3.2メートルの大きな本」にまとめた体裁での展示が行われていた。
百科事典の1ページを開けば、そこに実物の標本がずらり…というような展示なのだが、これがまた、子供に大うけ。
入り口すぐの「目次」の裏は、巨大な本を積み重ねた形のベンチになっている。
その他のベンチも、本を伏せた形で作られるなど、自分が小人になった気分になれる。
上の子が喜んで走り回るので、下の子も一緒に走り回り、おおはしゃぎだった。
ここは、子供も楽しんでいたが、むしろ大人が楽しんだ。
子供が大きくなり、意味がわかるようになったらまた来たいところ。
結構時間をつぶしたので、宿へ。
箱根湯本に戻ってロッカーから荷物を出したら、箱根登山鉄道へ。
30分ほどかけて、ゆっくりと山を登る。時間がかかりすぎ、子供には少し不評。
トンネルが多かったのも「暗くて怖かった」らしい。
そして、箱根ケーブルカーへ。
「山が急すぎて、扉も斜めについているよ」「電車の中に階段があるよ」と説明すると、目を丸くして驚いていた。
人も少ないし、先頭へ…と思ったら、すでに先客が先頭の椅子を占領して、酒を飲みながら話をしていた。
近づくと、どうやら中国からの観光客。6人ほどで先頭の席に陣取っていたのだが、子供が近づいたら察してくれたらしく、先頭の席を空けて「どうぞ」と譲ってくれる。
おかげで運転席を見ながら前を見れて子供はご機嫌…だったが、中国人の方々、するめ食べながら酒飲んでいるので、周辺がするめくさい。
箱根ケーブルカーの中腹、中強羅駅で降りたら、宿はすぐそこ。
「静峰閣 輝本」に泊まった。
この宿、貸切風呂が予約なし、追加料金なしで入れる、ということで選んだのだが、「予約なし」というのは、当日の順番整理もないという意味だった…
おかげで、何度も部屋と貸切風呂を行ったりきたりしながら、空くのを待つことになり、ちょっと落ち着けない。
もっとも、時間を決められていないのでゆっくり入れる、というメリットもあった。
ちなみに、この貸切風呂、「貸切風呂」というシステムが人気なので、小浴場を無改造で貸切風呂にしただけのようだ。
なので、家族だけで入るには非常に広い。20人くらいは入れるんじゃないか。露天風呂までついている。
上の子だけでなく、下の子も広いお風呂に大はしゃぎで…縁からお湯を覗き込んで落ちて泣いた。
まぁ、すぐ助けたし、こういう経験も面白い。
値段が安い宿だが、料理などその他の点については満足。
非常に長くなるので、2日目の日記は後日。
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