3が日の深夜に、フジテレビで「タワーリング・インフェルノ」を放送していた。
知っている人も多いと思うが、パニック映画の傑作とされる。
1974年というから、もう30年も前の映画だ。
超高層ビルの落成式当日、全館照明によって電力系統がオーバーヒート。火災が発生する。
135階で著名人300人のパーティーが行われていたが、はしご車は届かない。強風でヘリコプターも使えない。
電力が途切れ、エレベーターもだめ。煙がすごくて階段も使えない。
この状況の中、ビルの構造を知る「建築家」と、正義感あふれる「消防隊長」が、打開策を探り続ける…
まぁ、あらすじはそんなところ。
子供のころにテレビで見たことがあったが、なにぶん詳しい内容は忘れていたし、ビデオにとっておいたのを今日見た。
30年前なら、「未来に起こりえるかもしれない恐怖」を描いたパニック映画だったろう。
しかし、今見ると「過去に起こってしまった恐怖」を思い浮かべてしまう。
9・11アメリカ同時テロの1年後、衝撃的な映像が世界同時に公開された。
それは偶然にも「消防隊を取材中だった」兄弟が撮影した、事故の瞬間から崩壊までの、貿易センタービル内部の映像だった。
タワーリングインフェルノは、あの映像を思い浮かばせるものだった。
いや、時間軸は逆で、タワーリングインフェルノが先に予告していたのだが。
高層階での事故で、手も足も出ない消防隊員。
重い装備を身につけての階段の上り下りだけで疲弊してしまう。
炎から逃れ、窓から身を投げる人々。
1階フロアでは重傷人の手当てが行われ、野戦病院のようだ。
お話の中のパニックとして見られた昔とは違い、現実を思い起こされ暗い気持ちになる。
最後のシーン、火事は収まり、助かった建築家の台詞。
「もうここにビルを建てるのはやめよう。人間の愚かさの象徴として、聖堂でも建てるか」
そこに現れた消防隊長、建築家に忠告する。
「今回の死者は200人。少なく済んでよかったほうだ。しかし、近いうちに1万人の死者が出るぞ」
昨年末、貿易センタービルの跡地に建設されるモニュメントが決定した。
同時テロでの死者数は、公式には3016人。一時は1万人近いとも言われたが…
フジテレビが、この映画を今放映したのは意図的だったのだろうか?
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