目次

(別ページの内容も含みます)

はじめに  出航まで

1日目

大島到着

JS オートレンタカー  しまぽ通貨  朝ごはん

(当ページの内容)

伊豆大島火山博物館

食堂おかぁさん

(以降別ページ)

地層大切断面  砂の浜海水浴場  ぱれ・らめーる

波浮港・筆島  大島温泉ホテル

2日目

満天の星空  チェックアウト

三原山登山  三原山山頂  表砂漠  幻の湖

歌乃茶屋  泉津の切通し  帰路


伊豆大島火山博物館

伊豆大島火山博物館最初に書いておきます。思ってたのと違いました。


決して悪い博物館ではありません。

でも、ジオパークとしての島の観光案内とかを求めるのは間違っていました。


後で調べて知ったのですが、伊豆大島火山博物館の設立は 1992年。

おそらくは、1986年の三原山の噴火を忘れないようにするための、祈念館であることが第一義なのでしょう。

島民があの災害を忘れないようにするための施設であり、観光客が訪れて面白いようには作られていません。


とはいえ、世界でも珍しい火山博物館ではあります。

地学の知識がある程度ある人なら、海外の著名な火山の実際の噴出物を触れたり、アア溶岩とパホイホイ溶岩の実物を見られたりするのは楽しいかもしれません。


…一応、妻が地学をやっていたので、僕も聞きかじり程度の知識はあります。それなりには楽しめました。

でも、子供には全く面白くなかった。世界の火山の紹介コーナーとか、通り一遍の紹介をしているだけで、わくわくするような情熱を感じられる内容ではないのです。

先に書いたように、1986年の噴火を忘れないようにする、というのが最大の目的で、火山の紹介などは「おまけ」に過ぎないのかもしれません。


館内は撮影禁止だったので、館内の紹介写真はなしです。




一応、展示としては 1986年の三原山の噴火を伝える資料から始まります。

いかに激しい噴火であったか。その中で全島民離島、という脱出劇が始まり、無事に一人の犠牲者も出ずに避難できたことを伝えます。


同時に、当時から島中に観測網を張り巡らせ、噴火の兆候をいち早くつかめるようになっている、という説明もあります。

だから、恐ろしい活火山であっても、安心して観光できますよ…というアピールを兼ねるのでしょうが、島の地理についてはわかっていることが前提。

観光客には、島のどこにどんな観測施設があります…というデータを示されても、知識がないから施設の妥当性とか、よくわからないのです。

他にも全体として、十分なデータを示せばわかってくれるはず、という展示で、説明不足です。


その後、小さな部屋でジオパークとしてのパネル展示。

といっても、観光パンフレットを大きく引き伸ばしたものを置いてあり、大島の立体地形模型が置かれているだけでした。

伊豆大島がジオパーク認定されたのは 2010年のことで、この部屋はそれを受けて急ごしらえで作られただけ、という感じです。


続いて2階、世界中の火山の説明。

火山の特徴を示すボタンを押すと、世界中の火山で特徴に合うものを光で示すマップがあります。


大島は、数多くの特徴で光ります。

いろいろな火山の特徴を兼ね備えた珍しい場所である、というアピールなのですが、「大島の特徴」を中心にボタンが用意されています。

知識を伝える博物館としては、あまりフェアではない。珍しさアピールをするには、情報が少なすぎて物足りない。中途半端な印象です。


さらには、本当に世界の火山の紹介。

ベスヴィオ火山は火砕流を起こしやすく、ポンペイの悲劇を起こしたことの説明とか、ピナツボ火山の噴煙は世界中を多い、農作物の不作を引き起こしたとか。


実際のその火山の噴石なども置いてあり、これはちょっと珍しい展示です。

ただの石でも、火山ごとに全然違う特徴があることがよくわかります。


さらに奥に進むと、三原山がどのように出来上がったか、という成り立ちの説明。

有名な地層大切断面の はぎ取り展示と解説もあり、ここは「観光の事前知識」として知っておいてもよいところ。


…なのですが、展示室の奥にあったので子供は飽きてしまい、見てません。

「眠い」と廊下のベンチで寝てました。


寝ている間に、僕と妻だけほかの個所も見て回ります。


別の展示室で、地質学の解説があります。

アア溶岩とパホイホイ溶岩の違い。


アア溶岩というのは、ゴツゴツに固まった溶岩のことね。

流れながら冷えて固まるために、固まった部分が転がされてゴツゴツになります。

アアはハワイ語で「尖った」の意味。踏むと「アア」と声をあげてしまうから、だそうです。

(地学を専攻していた妻からの情報)


パホイホイ溶岩は、流れるときに表面だけが冷えて固まった溶岩。

熱い溶岩は内部を流れ、空気に触れないためになかなか固まらず、遠くまで到達することがあります。

こちらもハワイ語で「滑らかな」というような意味。


同じ成分でも流れ方で変わることもありますし、成分の違いによってできやすさも違います。


他に「ペレーの毛」というのが紹介されていました。

妻は知っていたそうですが、僕は知りませんでした。


シリカをよく含む…つまりはガラス状の溶岩が、空中を飛んで引き伸ばされながら固まったもの。

天然のグラスウールですね。ハワイの火山の神様「ペレー」の髪の毛である、と言われるのだそうです。


写真だけだったけど、本物があればぜひ見たかった。


5分程度の、短い CG 映画を上映していました。

宇宙からやってきた探査船に乗り、地中深くのマグマの動きや、石の生成を目撃するお話。

…なんというか、お勉強色が強いわりに説明不足で、ありていに言ってつまらない。




一応、全く知識がない人向けの説明は、無料の説明ツアーとして行っているようです。

この日はどこかの大学生が来ていて(多分教授も一緒のゼミ旅行)説明を受けていました。


また、大画面による映画もあったらしいのですが、上映時間までずいぶんあったので、見ませんでした。


子供たちは飽きていましたが、なんだかんだで1時間半くらいゆっくりとみてしまいました。

時間は11時前。


火山博物館は、大島で一番大きな繁華街である元町に近いです。

少し早めですが、お昼ご飯を食べてしまうことにします。


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(ページ作成 2018-09-28)

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