怪しいおじさん
さすがにマリーナなので船がいっぱいです。あたりまえではありますが、抜けるような青空と綺麗な青い海。そこに白い船が停まっていると言うのは絵になるものです。僕は江ノ島周辺に住んではいますが、同じマリーナといっても日本とはぜんぜん雰囲気が違う。
マリーナ沿いに歩きます。岸壁ぎりぎりのところに魚が群れているのが見えました。水は静かですが澱んではいない模様。
歩道の端にこんなサインが描かれていました。「ゴミを捨てるな…海に行きます」。海の近くだから描いてあるのかと思ったら、後で街中でも見かけました。
ハワイでは雨水用?の下水の入り口がかなり大きく作ってあり、テニスボールくらいのサイズのものでもどんどん飲み込んでしまいます(どうやらボールを飲まれたらしく、中をのぞきこんでいる少年たちも見かけました)。そのため、下水の入り口近くでは、ゴミを捨てないように呼びかけているのです。
…それにしても、消えかかっているがこの魚の絵はかわいくないぞ。せっかく漫画的に描くなら、もっとかわいく描けばいいのに。
魚がいたり、変なサインがあったりするので下を見ながら歩いていたら、彼女が1セント硬貨を拾いました。1枚、また1枚…なぜかまとまって落ちていて、全部で6枚ありました。6セントの儲け。おまわりさんには届けずネコババします(笑) (日本円で7円程度です。届けられても困ると思う…)
ぶらぶらと歩いてビーチ近くまで。大きな潮溜まり(ラグーン)があり、その向こうにビーチが見えました。そのビーチの横に立っているのは…レインボータワー!?
結構歩いたと思ったのに、宿泊している HHV まで戻ってきてしまったようです。HHVは巨大なホテル群なので、まだ全容がつかめていません (^^;; こんなに歩いたのに同じホテル内に出てしまうなんて、HHVはかなりでかいのかな。
海が綺麗なので写真を撮っていたら、一人のおじさんが近づいて来ました。白人ですが顔は日に焼けていて…赤ら顔。ちょっと怪しげな感じ? さっきまでは木陰でラジオを聞きながら本を読んでいたようです。
「Shall I take your picture? Camera please?」
えっ…。カメラ持ち逃げするんじゃないだろうな、と不安に思います。しかし、ラジオなんかも置いてあるんだし、荷物を置いて逃げはしないでしょう…せっかく写真を撮ってくれるといっているのだし、好意を断るのも悪いのでカメラを渡します。彼女は後で「撮影後にお金をせびられるんじゃないかと思った」と言っていましたが、僕はそこまで考えが回りませんでした。
シャッター音のないデジカメにちょっと戸惑った様子でしたが、おじさんは普通に写真を撮ってくれました。そして、話し掛けてきます。
「You're Japanese?」そうですよー。 「When arrived here?」昨日でーす。 「You're married?」うーん、なんと言っていいやら…今朝結婚して来ました。
「Wedding today? Congratulations! You're PAPA-SAN?」
なぜか「パパさん」だけ日本語の発音です。彼女のおなかを指しながら言ったので、「子供がいるのか?」と聞きたいのでしょう。まだだよ、と答えます。
その後、おじさんが長々と話した事の意訳。
「俺も日本に行った事があるよ。日本の社長フジモリさんに招かれてな。俺は絵描きなのだが、日本で絵を描きながら博多、大阪、京都、名古屋、東京、山形、札幌をまわったんだ。札幌はさむかったな。」
「フジモリさんはハワイにも来た事があるが、ゴルフばかりしてたな。昼はゴルフ、夜はカンパ〜イだ。日本人はカンパ〜イが好きだな。毎日カンパ〜イだったよ。」
「ワイキキ以外は行ったか? …そうか、バスの55番に乗れば本物の自然が見られる。ぜひ行きなさい。世界中から自然が消えている。ニューヨークからは消えた。カリフォルニアからも、テキサスからも。日本からも消えた。ハワイにはまだ残っている。ぜひ見なさい。」
…こんな調子で延々と話し続けます。どうやら、日本贔屓で話好きなおじさんだったらしい (^^; 所々におかしな日本語が出て来ますし、どうも「俺は日本を知っているだろう?」と自慢したげな感じなのですが…
15分くらい話に付きあった所で、そろそろ行かないといけないから、と言って別れを告げます。おじさんは握手を求め、僕は手を握り返しました。「パパサンになるんだろ、がんばれよ」と、はげましの言葉? をもらいます。
なんだか疲れる人だったけど、根はいい人みたい。ただ、日本好きなのが空回りしているだけですね (^^;
ラグーンを回りこんで、ビーチへ。ここはワイキキの端っこに当たる部分で、公共のビーチなのですが事実上ヒルトンのプライベートビーチになっています。その端っこに、大きなバンが停まっていました。
どうやら、ホットドッグなどを売っているようです。大きな看板には「SHAVE ICE」の文字が! さっきから暑くて水飲みたいと思っていたんです。彼女も食べたそうだし、迷わず列に並びます。
SHAVE ICE はハワイ名物の…つまりは かき氷です。ただ、日本と違って色とりどりの蜜を、これでもかという風にかけます。この店では 3 flavors で $1.50 とかいてあります。どれをかけようか?
MAI TAI, PINA COLADA, BLUE HAWAIIというのが「セットメニュー」みたい。これらはカクテルの名前なので、おそらくそのカクテルのイメージで3つの味を組み合わせてくれるのでしょう。個別の味としては ORANGE,VANILLA,PINEAPPLE,STRAWBERRY…さまざまな味が看板に書いてあります。ROOT BEERなんてのまであります。
さて、どれにする? 彼女に味の選択を任せたら、バニラ・ココナッツ・バナナの3つを選びました。この3つなら味の系統が似ているので、混ざってもおかしくはならないだろうという判断。
木陰とはいえ、結構暑いです。しかも、列はそれほど長くないのに客をさばくのに時間がかかっています。暇なので海のほうを見ていたら、面白そうな遊びをしています。
海上三輪車? 正しくはなんと言うのか知りませんが、人力の水陸両用車です。シーカヤックとかドラゴンボートも貸し出しているようですが、借りるのであればあれが面白そう。彼女が猛烈に乗りたがっています。
しばらくたって、やっと順番が回ってきました。SHAVE ICE、バニラ、ココナッツ、バナナ味を注文します。バニラとバナナの発音が同じに聞こえるのか、ちょっと手間取りましたが購入。
原色バリバリ。アメリカ人の好きそうな感じです。バニラはなぜか青色ですし。
どういうわけか、紙のカップに入っているのにさらに紙ナプキンを添えてくれました。なんでだろ? …しばらく食べていてわかりました。この紙カップ、ただの紙で防水加工されていません。うーむ (^^;
味は悪くないです。バニラはバニラ風味、ココナッツはココナッツ風味、バナナはバナナ風味になっています。あたりまえに思えてもこれは重要。日本のカキ氷では「メロン」も「イチゴ」も味は一緒ですからね。
そろそろ帰ったほうが良い時間になってきました。とりあえずホテルは目の前ですし、帰りましょう。でも、HHVってかなりでかいみたいだし、ホテル内で結構歩くことになるのかな。
覚悟して目の前に見えているホテルのビル、レインボータワーの角を曲がると…目の前にフロントがありました。あれ? ホテルが大きいのかと思ったら、そうじゃなくて方角に迷って戻ってきていただけなのでした。