教会へ
6時前に目がさめます。…あたりまえです。昨日寝たのは9時ごろなんだから、もう十分すぎる睡眠を取りました。
今日は結婚式、朝8時には迎えが来ることになっています。着替えは貸衣装会社でするのですが、髪の毛のセットとかは朝のうちにやっておかないと…
窓から外を見ると、東の山側にずいぶんと雲があります。今日は晴れて欲しいのだけど大丈夫だろうか…。ハワイの天気を良く知らないので、この雲がどういう意味を持つものかわかりません。山の天気なら、朝方曇っているくらいなら昼は晴れたりするけど…
シャワーを浴びて、髪をセットします。普段は髪形なんて気にしていないのだけど、今日はさすがにね…。
朝ご飯は、昨日のチキンビスケットの残りとシリアルバー。それに、飛行機でもらったハニーローステッドピーナッツ。チキンビスケットはまだ残ります。結構味が濃厚だし。
朝7時ごろ、電話がなります。「ヘアメイクの会社のものです。本日の結婚、おめでとうございます。8時頃お迎えのリムジンをそちらに伺わせますが、よろしいでしょうか?」
その数分後、電話がなります。「送迎リムジンの会社のものです。本日の結婚、おめでとうございます。8時ごろお迎えにまいりますが、よろしいでしょうか?」
さらに数分後、電話がなります。「ブルーラグーンチャペルのものです。本日の結婚、おめでとうございます。お式は11時からと伺っておりますが間違いありませんでしょうか?」
また数分後、電話がなります。「送迎リムジンの会社のものですが、先ほど言い忘れていたことがありました。本日の持ち物ですが…」
持っていくものの確認。指輪はOK。衣装は預けたままです。メイク代は…え? メイク代? 聞いてないよ?
「係のものが言い忘れたようですね。$208になりますので、現金でご用意しておいて下さい。」
そういえば、メイク代は直接支払い、と JTBからは聞いていました。しかし現金でだなんて、初耳です。
メイクさんは日本人だそうですが、JTBから聞いていた話だと「チップの額は任意」だそうです。それって、渡したほうがいいってこと? ドル紙幣には「$20」という札があるので、切りの良いところで $220渡すことに決めます。
現金の持ち合わせは、成田で両替した $300しかありません。しかも、一部使ったので残りは$200以下です。追加の両替をしなくては。
慌ててホテルの貴重品預かり所まで行き、預けておいた日本円を取り出します。そして隣りの両替所で両替。
「Please hundred doller exchange」
見事なブロークンイングリッシュですが、意味は通じたようです。OK、と言われ、今日の交換レートを見せてくれます。0.007850…一瞬何のことかわかりません。考えてみれば、日本では「1ドルが何円か」だけど、こちらでは「1円が何ドルか」であらわすのでした。
なにやら計算して「イチマン サンゼン エン」といわれます。不安です。この交換レートは高いのか、適正なのか…?
\13000払うと、紙幣で$102と、小銭で¢5渡されました。頭の中では「$100に交換」と思っていたので、新鮮な驚きです。日本円の小銭はないので、ドルのほうで細かな部分をつじつまあわせしているのです。
終わった後で計算機を取り出し、レシートを見ながら計算してみます。1/0.007850 = 127.3885 。交換レートは $1 = \127.39 でした。実際のレートより高いとは言っても、24時間対応のホテルのサービスとしては良心的なレートでしょう。
昨日の失敗もあったので、今日はお迎えの人に間違いなくあえました。貸衣装会社に向かいます。
会社の前でメイクさんが待っており、一緒に会社の中へ。
会社のほうでは、ちょうど店を開けるところでした。扉を開けると、犬が思い切り走りよってきます。
昨日もいたのですが、会社の看板犬(?)のようです。あまり見慣れない犬だし…小さいのにこれで成犬? と聞くと、まだ子犬とのこと。でも、チワワとヨークシャーテリアの雑種なので、あまり大きくはならないそうです。見慣れない犬なのも雑種ということで納得。
さて、メーク開始です。「新郎様、しばらく暇ですから下のスターバックスでも行っているといいと思いますよ」と言われましたが、興味があるのでそんなことはしません。それが何であれ、プロの技を見られる機会なんてそれほどないのだから。
化粧道具箱は4段に開き、所狭しと道具が並んでいます。彼女は普段あまり化粧をしないので、はじめてみるような道具ばかり。
まず髪の毛を結んで、巻いてクセをつけます。彼女の髪は長いのですが、全部ベールの中に入れてしまう形にする模様。
次はメイク。ファウンデーションを塗って、目の周囲を整えて、アイライナーをいれてマスカラを塗って、眉毛を整えて切って描いて、口紅を入れて…いろいろ大変だなぁ。
一通りメイクが終わったら、また髪を整えます。今度は、しっかりカールさせていくらしい。これが終わったらまたメークの仕上げをするんだって。
「新郎様、そろそろお時間ですのでお着替えをお願いします。」 時間は9時30分。10時15分出発予定なので、そろそろ着替えをしたほうが良いそうです。写真をとるのは一旦中断。自分の着替えをはじめます。
着替え終わったら、すでに彼女のメイクは終わっていました。今度は彼女の着替え。ウェディングドレスを着るのって、時間かかるのかと思ったら一瞬でした。彼女いわく「ずぼっとかぶるだけ」だそうです。この後、さらにヘアメイクしてブーケをかぶります。
全部着替え・メイクが終了した後で、メイクさんが写真を撮ってくれました。彼女のメイク中、あまりにも大量に写真を撮っていたし、これがデジカメでほぼ無制限に撮れる、とも言ってあるので、気軽に数枚。せっかく美男美女なのですが、ここでは顔を隠しておきます(笑)
お迎えのリムジンが来たと言うので、貸衣装会社を後にします。係の人、メイクさん、みんなが「良い結婚式を」と祝福してくれます。
「今日はいい天気でよかったですね」と言われつつビルを出たのですが…あれ? ぽつぽつと雨が降っているよ?
リムジンの中は広いです。2人しか乗らないのに、必要以上に広くてさびしい感じ。同行者がいればにぎやかなのかも知れませんね。
中にはバーが作ってあり、「酒の入っていない」ウィスキー瓶と、グラスが置いてあります。鏡もついていて、無段階に明るさを調整できる照明付です。灰皿には禁煙マークが貼ってありました。なんか、すごい豪華なんだけど観光用なんだなぁ、という感じ。
「本日はおめでとうございます」 スピーカーを使って運転手さんが話し掛けてきました。「緊張する人多いんですけど、見てると緊張してないみたいですね」 さっきから、写真取り巻くってバカ話していたのでバレバレです。
「じゃぁちょっと緊張させちゃおうかな…もうすぐ教会につきますが、車から降りるところからビデオとってますよ」 あ、それはさっき聞きました。「なんだ、聞いちゃってるのか…つまらないなぁ。ほら、もうつきますよ。右に見える建物が教会です」
見ると、すぐそこに海沿いの小さな教会がありました。